[ロンドン五輪]
<第13日(8日)>レスリング小原&伊調、金メダル獲得!

 8日、レスリング女子48キロ級決勝、63キロ級決勝が行なわれた。48キロ級では初出場の小原日登美(自衛隊)がマリア・スタドニク(アゼルバイジャン)と対戦。第1ピリオドを落としたものの、第2、第3ピリオドを奪って逆転勝ち。この階級で日本勢初となる金メダルに輝いた。一方、63キロ級決勝では、伊調馨(ALSOK)が景瑞雪(中国)と対戦。相手に1ポイントも与えない圧倒的な力をみせつけ、全競技を通して日本女子では初の五輪3連覇を達成した。

小原は逆転で悲願達成!

 一つ目のヤマ場は、準決勝だった。相手は4年前の北京五輪金メダリストのキャロル・ハイン(カナダ)。北京の決勝では伊調千春が破れ、日本にとっては宿敵の相手だ。しかし、現在世界選手権2連覇中の小原。ハインにも勝っているだけに、自信をもっていたのだろう。第1ピリオドからタックルが決まり、2-0で奪うと、第2ピリオドも2度にわたってタックルからバックにまわりポイントをあげる。終盤は逆に相手にバックを取られ、劣勢になる場面もあったが、なんとか凌ぎ切り、決勝へとコマを進めた。

 決勝の相手は24歳のスタドニク。北京では銅メダルを獲得し、09年の世界選手権では優勝している若手の強豪だ。第1ピリオドは開始20秒、体勢が崩れたところからバックを取られ、1ポイントを失う。これで焦りが生じたのか、小原はなかなかポイントが奪えない。逆に一瞬の隙をつかれ、相手にタックルからローリングで3ポイントを失う。第1ピリオドは4-0で落とした。

 続く第2ピリオド、口を真一文字にして気合いを入れる小原。まずは相手の状態を上から抑えて動きを止める“ガブリ”からバックをとり、1ポイントをあげる。そのままこのポイントを守り切り、勝負は第3ピリオドへ。第3ピリオド、小原は開始早々、相手の足をとり、押し出して1ポイントをあげる。会場では多くの日の丸が揺れ、「オバラ!」の大合唱の中、前へ前へと攻める小原。相手がタックルをしにきたところをまわりこみバックをとって1ポイントを追加した。その後は互いにポイントを奪うことができず、2分間が経過。小原が見事な逆転勝ちをおさめ、初の五輪の舞台で頂点に立った。

 終了のブザーが鳴った瞬間、大きくガッツポーズをした小原は、そのまま両手で顔を覆い、泣き崩れた。一度は五輪の夢を諦めた小原。苦労を乗り越えた末につかんだ金メダルは絶え間ない努力の結晶である。そして、この後に続く日本勢に大きな追い風となるに違いない。