[ロンドン五輪]
<第12日(7日)>男子サッカー、決勝進出ならず 女子バレーは24年ぶり準決勝進出

卓球・女子団体は敗れるも銀 体操・田中兄弟、ともにメダル届かず

3位決定戦は日韓戦に

 男子サッカー競技の準決勝が行われ、U-23日本代表が同メキシコ代表(北中米カリブ海1位)と対戦した。日本は前半12分、FW大津祐樹(ボルシアMG)のゴールで先制。しかし、追いつかれて迎えた後半20分、FWオリベ・ペラルタに逆転弾を許す。その後、終了間際に1点を決められ、初の決勝進出はならなかった。敗れた日本は10日に行われる3位決定戦で、韓国(アジアA組1位)と対戦する。

◇準決勝(ロンドン)
U-23日本代表 1-3 U-23メキシコ代表
【得点】
[日] 大津祐樹(12分)
[メ] マルコ・ファビアン(31分)、オリベ・ペラルタ(65分)、ハビエル・コルテス(90分+3)

 ベスト4の壁は厚く、高かった。1968年メキシコ大会以来、44年ぶりの準決勝。快進撃の勢いそのままに先制し、一時は史上初の決勝行きの切符に手をかけたかに思われた。だが、勝利の女神はヤングブルーに微笑まなかった。

 序盤、リズムを掴んだのは日本だった。中盤でアプローチをかけてボールを奪うと、すかさず前線へ展開する。前半5分には、MF清武弘嗣(ニュルンベルク)がPA外でFW永井謙佑(名古屋)の落としを受け、ミドルシュート。これはゴール左に外れたが、積極的なプレーでメキシコ守備陣を脅かす。

 すると12分、待望の先制点が生まれる。決めたのは準々決勝でもゴールをあげた大津だ。PA手前でパスを受けると、そこから右足を一閃。シュートは相手DFの頭上を一直線で抜け、横っ跳びしたGKの手も届かない。そのままゴール右上へ突き刺さった。スーパーゴールに、8万人以上が詰め掛けたウェンブリースタジアムが揺れた。

 このゴールで勢いに乗りたい日本が、逆にメキシコにボールを支配され、押し込まれる。高い個人技と連動したパスワークでプレスをかいくぐられ、ゴール前までボールを運ばれた。21分、左サイドでパスを回され、最後はPA内左からFWマルコ・ファビアンにシュートを打たれる。28分には、ゴール前の混戦からFWジョバンニ・ドス・サントスに押し込まれかけた。いずれも失点には至らなかったものの、主導権は相手に握られていた。

 猛攻に耐えていた31分、セットプレーから同点に追いつかれる。右CKをニアサイドで合わされ、ゴール前に流れたところを、ファビアンに頭で叩き込まれた。これが日本にとっては今大会5試合目での初失点。日本の守備陣は相手のマークについていたものの、反応しきれず、390分間守り続けてきたゴールをついに破られた。その後もパスミスからカウンターを許すなど、悪い流れは変わらない。しかし、守備陣の体を張った踏ん張りと相手のシュート精度の低さにも助けられ、1-1のまま試合を折り返した。

 何とか流れを変えて勝ち越したい日本は、後半5分、清武がチャンスをつくりだす。右サイドの深い位置でスローインをうけると、PA内に仕掛けてマイナスのクロスをあげる。これをMF山口螢(C大阪)がシュート。DFに当たってこぼれたところを永井が狙うものの、ゴール上へ外れた。

 絶好のチャンスを逃すと、その後は前半同様にメキシコに押し込まれる展開が続く。すると20分、痛恨のミスが出た。MF扇原貴宏(C大阪)が自陣のPA手前でパスコースを探す間に相手に囲まれてボールを奪われる。そこから最後はペラルタに右足でミドルシュートを打たれ、ボールはゴール左上へ吸い込まれた。最悪ともいえるかたちで日本は逆転を許した。

 早く同点に追いつきたい日本は26分にFW杉本健勇(C大阪)、32分にMF宇佐美貴史(ホッフェンハイム)と攻撃的な選手を投入し、前線の活性化を図る。さらに38分には、ボランチの扇原を下げてMF齋藤学(横浜FM)をピッチへ。守備的な選手を少なくしてでも得点を狙いにいく。

 しかし、ゴールが遠い。ボールを支配するも、自陣に引いて守るメキシコ守備陣の前に、なかなかゴール前までボールを運べない。41分にようやく齋藤がPA手前からシュートを放つも、ゴール上に大きく外れた。アディショナルタイムには、DF吉田麻也(VVV)を前線に上げるパワープレーに出たが、これも不発に終わった。逆に、カウンターからダメ押しの3点目をMFハビエル・コルテスに決められ、万事休す。メキシコ大会を上回る銀メダル以上の獲得はならなかった。

 敗因のひとつは前半の中盤以降、日本の選手たちの運動量が落ちたことにある。これで連動したプレッシングが影を潜め、相手に高いポゼッションを許してしまった。さらに、後半早々の決定機をモノにできなかったことも悔やまれる。シュート数はお互い12本。世界で勝ち抜くには、訪れたチャンスを確実に決めきる勝負強さが重要だと思い知らされた一戦でもあった。

 だが、これで終わったわけではない。次もメダルのかかった大一番だ。その相手は宿敵・韓国。日本はU-20W杯の予選を兼ねた2008年と10年のアジアU-19選手権で、いずれも準々決勝で敗退し、世界へ挑戦する機会を逃してきた。この時、日本の前に立ちふさがったが韓国だった。3位決定戦は、その絶好の雪辱の機会となる。

 韓国は今大会を準決勝まで1勝3分(※準々決勝のPK戦は引き分け扱い)と戦い方が安定していない。準決勝のブラジル戦では0-3の大敗を喫した。日本と同じように欧州リーグでプレーしている選手は多いが、チームとしての組織力、連動性は関塚ジャパンのほうが上だ。「個」の力で攻めてくる相手に、「組織」で対応できれば、日本の勝利は見えてくる。

 中2日の厳しい日程で選手たちが疲労のピークを迎えているのは間違いない。しかし、泣いても笑っても次が最後。果たして、44年ぶりのメダルを首に下げて帰路につくことができるか。関塚ジャパンが総力をあげて宿敵を撃破する。