世界経済
ドイツなど中核国にも格下げ懸念!? ユーロ問題はさらに深刻な局面に
ついにドイツにまで信用力低下懸念が・・・〔PHOTO〕gettyimages

 足許でスペインの経済状態の悪化が加速している。大手金融機関の不良債権問題に加えて、バレンシアやカタル-ニャ等の州政府の財政状況の悪化が顕在化しており、これらの州政府がスペイン政府に対して支援要請を行うものとみられる。そうして状況から、早晩、スペインが全面的な支援をユーロ諸国に要請するのは時間の問題、との見方が台頭している。

 もう一つ懸念される事態が顕在化している。それはドイツやオランダ、ルクセンブルグといったユーロ圏中核国の信用状況が悪化傾向にあることだ。有力格付け会社であるムーディーズは、これらの諸国の格付け見通しをネガティブに引き下げた。

 今まで、ユーロ圏の信用不安問題は、ギリシャやポルトガル、スペインなどの南欧諸国が中心であった。今回の格付け見直しは、それらの諸国を支援する立場にある、ユーロ圏中核国の財政状況にも歪みが出始めていることを意味する。これによって、ユーロ問題はさらに深刻な局面に入ったとみるべきだ。

南欧諸国の懸念一段と深刻化

 ECBは、7月25日からギリシャ国債を適格担保から除外すると発表した。これによって、ギリシャなどの金融機関が、同国の国債を担保にしてECBから資金を借り入れすることができなくなる。

 今回の措置は、ギリシャ国債の信用力が低下したことが背景にあるのだが、ギリシャの金融機関の資金繰りが一段と厳しくなることは避けられない。欧州の金融専門家の一人は、「ECBの措置は、ギリシャ経済にとって決定的な打撃になる可能性がある」と指摘していた。

 一方、スペインの経済状況は一段と悪化しており、同国内の金融機関が抱える不良債権の処理や、州政府の救済はスペイン政府の手におえない状況になりつつある。それに伴って、同国の10年物国債金利は危険水準といわれる7%を越えるところまで売り込まれている。イタリア国債も、7月25日現在、6%台の半ば近くまで上昇しており、いずれも黄色信号が灯る状況になっている。

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