2012.07.29(Sun) 岡田 真理

日本人アスリートとニッポンのお米

筆者プロフィール&コラム概要
卓球日本代表の石川佳純選手〔PHOTO〕gettyimages

 昨年、ある雑誌の取材でロンドンオリンピック日本代表の石川佳純選手(卓球)にお話を伺った。海外遠征時の食生活ではどんな工夫をしているのか聞いてみると、「白いごはんが大好きなので、遠征先にも炊飯器を持って行きます」という答えが返ってきた。

 以前、プロ野球の岡島秀樹投手(ソフトバンク・ホークス)がメジャーリーグのボストン・レッドソックスに在籍していた頃、キャンプ地を訪問させてもらったことがあるのだが、彼も炊飯器を購入して毎日のように日本のお米を食べていた。海外でもお米を食べる日本人アスリートは、ほかにも多いと聞く。

 一般的には「お米は炭水化物で、食べすぎると太る」という印象が強く、ダイエット中の人はお米を控えたり、まったく食べなかったりすることもある。しかしアスリートには、お米は大切と考える人がとても多い。

 お米には炭水化物以外にも、栄養素が豊富に含まれている。詳しく見てみると、どんぶり1杯分(約500kcal)の白米には炭水化物が約110g、タンパク質が約7.5g、脂質が約1g、ビタミンB1が約0.06mg含まれている。卵1個分のタンパク質がだいたい6gだから、お米も意外とタンパク質が豊富だということに気づかされる。

 注目すべきはビタミンB1が含まれていることだ。ビタミンB1は疲労回復効果があることでよく知られているが、炭水化物をエネルギーに変換するときにも欠かせない栄養素だ。玄米だとビタミンB1はどんぶり1杯につき約0.5mgにもなる。トップアスリートの中に玄米を食べる人が多いのは、これが理由だと考えられる。

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(おかだ・まり) スポーツライター、NPO法人ベースボール・レジェンド・ファウンデーション代表。1978年生まれ。立教大学卒業後、カリフォルニア大学エクステンションにてマーケティングのディプロマを取得。帰国後はプロアスリートのマネージメントに従事し、後にライターに転身。現在はアスリートのインタビュー記事を執筆する傍ら、ベースボール・レジェンド・ファウンデーションを運営している。


アスリートと「食」

自らのカラダに細心の注意を払うトップアスリートたちは食生活にもプロフェッショナルである。アスリートにとってもそうでない人にとっても役に立つ、スポーツ選手たちの食に関するエピソードを、自らもプロ選手のマネジメントに携わった気鋭のライターが紹介する。