楽天 vs アマゾン、勝者はどっちだ! ~kobo touchの投入で幕を開けた日本の電子書籍戦争
kindle上陸前にラインナップの拡充を急ぎたい楽天koboストア〔PHOTO〕gettyimages

 楽天から新しい電子書籍、kobo touchが発売されました。このような新しいガジェットにはとりあえず飛びつく私は、発売初日にゲットしていろいろと使ってみました。結論から言うと、いろいろ問題はあったにしても、買ってもよい機種だな、という印象です。ただし、ある程度、ガジェットに慣れた人向きではないかとは思います。

 良い点は、まずは何といっても軽いこと。185グラムという重量は、実際に持ってみると圧倒的に軽く、持ち歩いても苦にならないし、長時間手に持っていても苦痛ではありません。iPadが当初よりもかなり軽くなったとはいえ、652グラムはやはりずっしり重たい感じがします。

 次に、目に優しいこと。E Inkは本当に目に優しく、iPadの光による目の痛みのようなものを一切感じさせません。バックライトがないせいか、紙の本を読んでいるかのようなストレスのなさです。

 一方で、紙の本と同じで暗いところでは読みにくくなるので、バックライトがあったほうが本当は便利なのかもしれませんが、本の代替と考えれば、ただ明るいところに移動して読めばいいだけのことなので、その点への不満はあまりありません。ただ、めくった後の残像は残るので、そのような動きにイラっとする人にはストレスがたまるでしょう。でも、これも結局は慣れの問題で、私はそれほど不快には感じませんでした。

 デザインもなかなかお洒落です。楽天らしからぬ(というと三木谷さんに怒られそうですが)センスの良さで、カナダのベンチャー企業のセンスといえばそうなんでしょうが、手に持っていても恥ずかしくないどころか、わりとイケてるデザインだと思います。

 ただ難を言うとすれば、ロック画面が現在読書中の本の表紙になること。たとえばマンガを読んでいて、そのマンガの表紙がちょっとアレな場合、アレな人と思われてしまうので、ちょっとアレな感じがします。私はkobo touchで売れるのは、実は女性用のエロマンガなのではないかとにらんでいるので、ここらへんの対策は意外に重要だと思っています。

自宅の本棚をすべて持ち歩くことが可能

 まだコンテンツが少なく、特にビジネス系についてはこれからという印象なので、まずはもっぱら、読みたいと思いつつもなかなか機会がなかった漫画をいくつか入れて出張の新幹線の中が読みました。ちなみに私が入れたのは、『進撃の巨人』と『のだめカンタービレ』。タッチしてページをめくる時の反応速度がややもっさり気味ですが、これはkindleも同じレベルなので、E Inkの特徴なのでしょう。

 漫画好きにはとてもよい道具だと思います。特に休暇中に漫画を読みたい人には(もしその漫画が電子書籍で販売されていたら)いいですね。まだラインアップにありませんが、いずれ販売されるであろう『ワンピース』などをどっと大人買いして、リゾート先で読むというのもなかなか楽しいことだと思います。リゾートの太陽の下で見るのにはなんの問題もありません。紙の漫画だと旅先に持っていくにはかさばりますが、電子書籍ならその心配はありません。何冊中に入れても重さは変わりませんから。

 今後、講談社が新刊本についてはすべて電子書籍を同時発売をするというので、私は今後講談社の本はすべて電子書籍で購入すると思います。軽いし、どこででも閲覧できるし、大量に持っていけるし、家の書棚のスペースもとらないので、最高です。今ある自宅の本も裁断してpdf化(通称、自炊)しようと思っていますが、その用途にもkobo touchは最高だと思います。

 micro SDスロットがついていて、32GSDHCまで対応できるので、大概の人の本棚はほぼ網羅できるでしょう。iPodが出て、CDの棚の楽曲をすべて持ち歩けているように、自宅の本棚もすべて持ち歩けるようになります。これはすごいことです。自炊代行業者にとっても大きなビジネスチャンスでしょう。

 ただ、問題点もたくさんあります。最初の設定が煩雑で、マニュアルが不親切であること。それに、購入しようとする漫画のタイトルに巻数の表示がないので、非常に注文しにくいのです。たとえば、『進撃の巨人』で検索をすると、本のサムネール画像と『進撃の巨人』というタイトルだけが出てくるので、それが果たして何巻なのかがわからない、という基本的な問題があるのです。

 また、どうせなら大人買いができるように、複数巻を同時購入できるような選択ボタンがあればいいのに、ともお思います。消費者にとってもその方が便利だし、楽天側にとっても一気に大量購買してもらえる方がお得なはずなのですが、現状ではそうはなっていない。その点はかなり残念な気分です。

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