雑誌
週現スペシャル 本物だから分かる本物の腕 名医が診てもらいたい「名医50」がん・心疾患・脳卒中・認知症ほか

 病気になれば、誰もが腕のいい医者にかかりたいと願う。だが、素人が自力で探すことは難しい。医療界を深く知る10人の名医が患者の目線から選んだ、「本当に頼れる医者」とその基準を発表する。

経験豊富がいいとは限らない

●がん

「一般の方々が、がんの名医や病院を見極めるのは非常に難しいでしょう。診療件数はある程度以上必要ですが、多いほどいいとも限らない。また、術後合併率や死亡率といった数字が公表されたとしても、前者は定義によって大きく合併症率が変わるし、後者も困難な症例に挑戦していれば上がるので、よい判断材料にはならないのです」

 外科医として長年肺がん治療を極めてきたがん研有明病院(東京都江東区)名誉院長・中川健医師は熟考の末、病院選びの「確かなポイント」を教えてくれた。

「一つは、専門や職種を超えた医師が一緒になって症例を検討する『キャンサーボード』と呼ばれる仕組みが整っていること、クオリティインジケータ(設備や医療レベル、患者の状態などを数値化した指標)を公表していること、そして早期からの緩和医療の導入ができていることの3点ですね」

 これらはすべてがん研有明病院にもあてはまる。

「ですから、もし私ががんになった場合には、うちの病院で診てもらいたい」という中川医師が、がん研以外で診てもらいたい名医として、最終ページの表にある5人の名前を挙げてくれた。

「徳田均先生は、がんに限らず、呼吸器疾患の画像診断にかけては超一流です。当院ではがん以外の呼吸器疾患で診断や治療に困ると、先生にお願いして解決していただいています。

 渡辺俊一先生、近藤晴彦先生他2名の先生方は呼吸器外科医。いずれも卓越した知識、技量をお持ちで、患者さんに寄り添って治療にあたっている。部下の教育にも熱心です」

「名医は名医を知る」と言う。がん、心疾患、認知症などを専門とする10人の名医に、名医を目利きするヒントと、病院選びのポイントを聞いた。

失敗を隠さない名医

●肝臓がん

「肝臓がんは、他のがんとはまったく違うんです」

 武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)副院長で消化器内科部長の泉並木医師はこう強調する。泉医師は、日本における肝臓がんラジオ波治療の先駆者だ。