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坂井直樹「デザインのたくらみ」
2012年07月13日(金) 坂井 直樹

我々はいま、歴史上4回目の「産業革命」を目の当りにしている

テスラ「Model X」のバッテリー・チャージ・インジケーター〔PHOTO〕gettyimages

 100年続いた内燃機関からEVに"エンジン"が変わると、社会はダイナミックに変化し、求められる技術も大きく変わる。これまでの自動車に求められる技術は、機械工学が中心だった。不可欠なのは「技術のすり合わせ」であり、メーカーは技術開発や製造工程の工夫に大きな負荷を負ってきた。そして彼らはエンジン・車体のすべてを内製化した「垂直統合型」で重厚長大型の大企業になったのである。

 一方EVの世界では、自動車に求められる技術は電池やモーターなどの制御技術が中心となる。水平分業により多岐にわたるパーツの外部委託が可能となる。最終組み立てのDELL型「寄せ集め方式」をとることで、「スモール・ハンドレッド」に象徴されるように小規模ベンチャー型の企業が活躍出来るようになるのだ。

 さらに、自動車はITとの親和性も極めて重要になる。いままでオフラインで残されていた車の中に本格的なネットが入ってくる。これによって近い将来テスラモーターズのように自動車産業の主役がデトロイトではなくシリコンバレーに変わる可能性さえ出てきた。

 米アップルは先日、iPhoneやiPad向け OSの最新版「iOS 6」の概要を発表した。従来のGoogle mapに代わる地図情報を独自に提供する新サービスを開始し、この秋から日本や米国で配布する。カーナビゲーションのシステムも採り入れ、道路の渋滞情報を確認したり、指先の操作で地図上にある建物を立体的に見ることもできる。アップルは、グーグルの基本ソフト「アンドロイド」が搭載された携帯端末と競い合って、地図情報分野で先行するグーグルを追う狙いだ。

 日本の情報通信(サービスモデル)や工業メーカー(プロダクト)の「第四次産業革命」への準備は大丈夫だろうか?

ルールメーカーにならなければ生き残れない

 「第四次産業革命」と書いたが、これまでに「産業革命」と言える構造転換は、およそ100年周期で3度存在した。いずれも、その時代を牽引する新しい"エンジン"が社会のパラダイムを大きく変えてきた。そのことを簡単に振り返っておこう。

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