2012.07.12(Thu)

どの時代も商売の基本は
お客様のためを真剣に思うこと。
しかし、お客様の望みは日々変わる。
だからこそ面白いんです。

寺岡オート・ドアシステム 有倉良則

週刊現代
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 今回は、昭和35年に日本で初めて純電気式自動ドアを作った寺岡オート・ドアシステムを訪ねた。社長は有倉良則氏(60歳)。国内で自動ドアのシェア約15%を誇る同社、社長は東洋哲学を経営に活かす人物だった。

 

どの時代も商売の基本は
お客様のためを 真剣に思うこと。
しかし、お客様の望みは
日々変わる。
だからこそ面白いんです。
ありくら・よしのり/'51年、千葉県生まれ。'75年に早稲田大学商学部卒業。経営コンサルタントを経て、'86年に寺岡オート・ドア販売('98年に寺岡オート・ドアシステムに社名変更)に入社。自動ドアの設置や、システムの保全を行う。'89年に取締役、'92年に常務取締役に就任。'95年に専務取締役に就任し、'99年より現職

日々進化

 自動ドアが開いたら上を見てみてください。今は体重を感知して開くタイプが減り、ほとんどがドアの上にあるセンサーで人の動きを察知するタイプになっています。センサーを使うと、荷物を載せた台車や幼児が来ても反応でき、逆に扉の前を横切る人には反応しないなど、細かい制御が可能になるんです。何事も、日々進化ですね。

文化の違い

 戦後間もない頃、我々の親会社の経営者が米国を訪ねて自動ドアを目にし「なぜこれが日本にないのか」と開発したのが日本初の電気式自動ドアでした。欧米のドアは観音開きが多いのですが、日本で初めて作られたのは引き戸のタイプ。これが、いまも浸透しています。

ものづくり

 今、海外へ行くたび「日本の自動ドアは世界一」と実感します。例えば開く時と閉じる時では、ドアが動く速度が違うんです。開ける時はサッと開いてお待たせしません。でも、閉じる時は万一のケガを防ぐためドアがゆっくり閉まります。地震を感知したら、閉じ込められないようにすぐ開きますし、冷暖房の熱を逃さないように気密性も高い。自動ドアに限らず、日本製品は緻密です。

コンサル

 経営に興味があり、35歳でこの会社に入社する前は、マーケティング・コンサルティングの会社におりました。当時学んだ事は「物事には常に目的が存在し、現状分析により最適解を導き出せる」こと。私は「人間とは何か」などと宗教、哲学等を通して学ぶ事も好きで、経営を行ううえで非常に有益となっています。

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