不安定なミスマッチ関係にある商品市況と資源国通貨、果たして市場はどう動くのか!?
弱含みの展開が続く先物市場〔PHOTO〕gettyimages

 ユーロ圏諸国の信用不安問題の深刻化と新興国の景気減速の影響から、世界的に原油や銅、ゴムなどに対する需要が低下している。その結果、商品市況が弱含みの展開を示している。ユーロ圏諸国の問題は、ドイツなど北欧諸国とギリシャやスペイン、イタリアなどの南欧諸国とのは対立が深刻化していることもあり、そう簡単には解決への道筋は見えてこないだろう。

 そうした商品市況の動向を反映して、ヘッジファンドなどの投機筋は商品先物を売り建てる動きを本格化しているようだ。知り合いのファンドマネジャーにヒアリングしてみても、彼らが盛んに商品先物に「売り」を入れている様子を伺うことができる。

 しかし、商品市況の動きと為替市場の資源国通貨の動きがどうも噛み合わない。本来であれば、商品市況が下落すると、資源国通貨も弱含みの展開になるはずだ。ところが実際には、豪ドルやカナダドルなど代表的な資源国通貨は、相応にしっかりした展開を示している。ミスマッチが生じているのである。

世界的な景気減速を予想するヘッジファンド

 ヘッジファンドが商品先物を売り建てる背景には、「当面、世界経済は減速傾向が続く」との読みがある。ユーロ圏諸国の信用不安問題の解決が遅れ、それが新興国にも伝播して世界的に景気が下降線を辿ると彼らは予想しているのだ。

 世界景気が減速すると、原油や銅などの天然資源はもちろん、穀物など食料品の需要までもが伸び悩むはずだ。そうなると、当然、市場での需給関係は緩むことになる。加えて、今後、シェールガスの開発なども一段と活発化することが想定される。シェールガスの普及が現実味を帯びてくれば、鉱物資源の価格にはさらなる下押し圧力がかかる可能性が高い。

 今まで、イラン問題等を背景に、原油の先物を買い込んでいた大手投資家も、一斉に、買い持ちしていたポジションの修正に走った。その結果、足元の商品市況の下落傾向にあり、「売るから下がる。下がるから売る」という展開になっている。

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