「小沢新党」は現実のものとなるか!? 政局観が鈍った小沢一郎に迫る「決断」の時

2012年06月30日(土) 歳川 隆雄
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 刑事被告人である小沢氏を公党の党首に仰ぐことには支持グループ内にも抵抗がある。NHKの「日曜討論」などメディアの番組出演や日本記者クラブ主催の公開党首討論会出席に異論が出ることは想像に難くない。では、現在の小沢氏側近の東祥三元内閣府副大臣を暫定党首に就かせるとして、果たして新党の「顔」に相応しいのかどうか。

新党に期待する国民は15%前後

 そして3番目の時期が最も重要である。早期の衆院解散・総選挙説があるのは承知しているが、永田町では「11月衆院解散・総選挙」が支配的な見方である。いま離党して新党を結成したとしても、賞味期限が衆院選までに切れてしまいかねない。93年総選挙時の日本新党、09年総選挙時のみんなの党は、選挙直前に新党を立ち上げてブームを引き起こし、予想外の議席を獲得したのだ。

 加えて、小沢氏が民主党を離党すれば、自民党など野党が求める同氏の国会証人喚問が現実味を帯びてくる。小沢氏からすれば、これだけは絶対に避けたいと思っているはずだ。さらに言えば、小沢氏が今なお輿石東幹事長の仲介で野田政権打倒中止の見返りに幹事長獲得を夢想している可能性はゼロではない。

 いずれにしても、輿石氏が自民党側の求める造反議員の厳正処分を先送りすればするほど、小沢氏は重大決断の時期を遅らすことができる。マスコミ各社の世論調査の結果を見ても「小沢新党」に期待する国民は15%前後でしかない。小沢支持グループの各議員は今週末地元に帰り、選挙区有権者の反応を自らの肌で感じ取って、7月2日に国会に戻ってくる。こうしたことも早期の離党・新党結成にブレーキをかけることになるだろう。

 もちろん、小沢氏はここまで突き進んでしまった以上、今さら引き返すことはできない。一気呵成に決断することも十分あり得る。まさに正念場である。

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