長谷川幸洋「ニュースの深層」
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外資の次は日本企業の
『ニッポン脱出』が始まる

財務省に踊らされる菅直人の「経済無策」

2010年03月12日(金) 長谷川 幸洋
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 鳩山由紀夫政権の「経済無策ぶり」がいよいよ隠し通せなくなってきた。いまや成長戦略もマクロの財政金融政策も霞が関官僚と日銀に丸投げ状態である。

 日本経済新聞は3月10日付けの朝刊一面トップで「有力外資、相次ぎ日本撤退」と報じたが、この見出しに日本が置かれている現状が言い尽くされている。

 世界からみれば、いまの日本はとてもじゃないが投資対象にはならないのである。

 民主党政権の下で官僚と日銀が完全復活し、経済政策を仕切っている実態は菅直人副総理兼財務相の国会答弁で如実に示された。

 菅は10日、衆議院内閣委員会で自民党の中川秀直衆議院議員の質問に答えて、昨年末の新成長戦略で高らかにぶち上げた名目成長率3%の目標を財政再建の議論では採用しない方針を認めてしまった。もっと低い数字を前提に掲げるつもりなのだ。

 この問題は高橋洋一さんの当コラム(2月1日「日本国債格下げは鳩山政権崩壊の『サイン』」、2月22日「名目4%は成長の黄金率である」)、や筆者コラム(2月19日「GDPプラス成長が信用できない理由」)でも採り上げてきたので、ご存じの読者も多いと思う。

 もう一度整理しておくと、まず基本のメカニズムとして、経済が成長すればするほど税収は増える。逆にあまり成長しなければ、税収は少なくなる。

 この関係を前提にして、財務省は将来の増税を確実にすることを第一の戦略目標にしている。そのためには経済見通しを描くに際して、財務省は名目成長率見通しを低めにしておきたい。高めにすると、税収見込みが増えて財政が健全化し「これなら増税は必要ない」という機運が高まってしまうからだ。

 普通の国民にとっては、税収が増えて財政が健全化するのは良いことである。

 ところが財務省にとっては、増税なしで税収が増えて財政が健全化するのは困った(!)事態なのだ。財務省は普段、声高に財政健全化の必要性を叫んでいるが、実は財政健全化が目標ではなく、増税が本当の目標なのである。ここが財務省の二枚舌的な本質であり、国民に見えにくい部分だ。

 一方、政権を担う政治家として菅副総理兼財務相は国家戦略相だった昨年末、鳴り物入りで新成長戦略の基本方針を発表し、そこで名目成長率3%の目標を掲げてしまった。明るい未来を国民に見せたい政治的思惑があって、高めの数字を出したのである。

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