中国経済の減速懸念高まる! 不動産バブル鎮静化のための金融引き締め策により経済活動にもブレーキが
中国経済を牽引してきた輸出が伸び悩み始めている〔PHOTO〕gettyimages

 ユーロッパ在住のエコノミスト連中とメールのやり取りをしていると、最近、彼らがユーロ圏の信用不安問題よりも中国経済の減速を懸念していることが分かる。ユーロッパにいると、どうしても身近な事柄を楽観視し、自分の目が届かないアジア、特に注目度の高い中国で起きていることに対して悲観的になりやすいこともあるだろう。

 ただ、どうもそうした心理的な要因だけで無いようだ。今まで人民元を政策的に過小評価の水準に維持してきたこともあり、中国経済は輸出主導で高成長を達成してきた。ところが、最も重要なお客さんである欧州圏の経済の減速傾向が鮮明化したことに伴い、中国から欧州への輸出にも減速感が出始めているのだ。

 また、中国政府はつい最近まで、国内の不動産バブルの鎮静化を狙って金融を引き締め気味にしてきた。加えて足元での輸出伸び悩み傾向が重しとなり、中国の景気には徐々にブレーキが掛かり始めている。その影響は世界の商品市況にも及んでいる。今後、そうした傾向が一段と鮮明化すれば、資源国通貨にもマイナスの波が及ぶことだろう。

中国経済の減速傾向が鮮明化

 2008年9月のリーマンショック以降、世界経済を下支えしてきたのは間違いなく中国だった。その中国経済の減速傾向が確実に目立ち始めている。最近の経済指標を見ても、6月のPMI(製造業購買担当者景気指数)は48.1となり、景気の分岐点とされる50を8か月連続で下回ったのだ。

 特に、輸出とそれに伴う生産活動については下落傾向が鮮明化しており、中国経済を牽引してきた輸出自体に陰りが出ていることが分る。また、中国政府の不動産バブル鎮静化のために、一時、金融政策を引き締め気味にした効果も景気減速を鮮明化する要因になっている。不動産価格が沈静化の兆候を示すと同時に、経済活動にもブレーキが掛かってしまっている。

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