指揮権発動を助言したのは滝法相との情報も!小川前法相が国会で追及した「陸山会事件でっちあげ捜査報告書」を書いたのは誰か

 検事による虚偽の捜査報告書問題で、小川敏夫前法相が6月19日に参院法務委員会で稲田伸夫法務省刑事局長を徹底追及した。小沢一郎民主党元代表の陸山会裁判にかかわる石川知裕衆院議員(小沢の元秘書)に対する捜査報告書(2010年5月17日付)である。この報告書がでっち上げだった事実は、インターネットに流出した石川の隠し録音記録によってあきらかになっている。

 質疑の中で、小川は事件の核心に迫る重要な疑問を提示した。

 問題のデタラメな捜査報告書を作成したのは、書面にある報告者名から東京地検特捜部の田代政弘検事(当時)とされてきた。ところが小川は、実は佐久間達哉特捜部長が手を入れたのではないか、と指摘したのだ。そうだとすると、事件の構図がガラリと変わる。

 新聞やテレビで法務省は田代を停職、佐久間については監督責任から戒告など人事上の処分にとどめる方針という報道が相次いでいるが、そんな甘い処分ですむのだろうか。

「佐久間自身が書いたのではないか」

 まず、小川質問を再録しよう(一部を要約)。

小川前法相: 私がこの捜査報告書を読んで、おやと思うような記載が、形があったんです。(2010年)1月16日以降、何日かにわたる取り調べについてやりとりは検事と石川の問答形式で記載されている。それが3項です。ところが4項がある。ここの部分は問答式になっていない。文章式になっている。

 こういうことは誰かが書いた文章に他人が手を入れるとこういうことがよく起きる。これは私の考えですけれども。きょう(12年6月19日)、朝日新聞で副部長が特捜部長にあてた捜査報告書が、実はそれが特捜部長が書いたものだという記事があった。この記事の真実性はどうですか。

稲田刑事局長: その点について現在、調査しているところと承知している。

小川前法相: 副部長が特捜部長あてに作成した捜査報告書の主要部分が田代報告書の虚偽部分に大幅に引用されている。副部長が自分あてに書く文書を副部長に任せていられないから自分で書くといって自分(注・特捜部長)が書いたんなら、そこに引用されている文書も平検事に書かせていられないから私(同)が作ったと。そんな気もするんですがね。これは私の推理ですから、別に答弁はいらないです。

 以上だ。

 どういうことか。問題の田代報告書は計7ページからなっており、そのうち小川が指摘した第3項については、発言者ごとに改行しながら、「石川:・・・」(改行)「本職:・・・」という構成で約4ページ分を費やしている。

 ところが第4項になると、こういう問答スタイルではなく突然「本職が・・・と問うたところ、石川は・・・と言うので(本職が)・・・と申し向けると・・・と答えた」という、書き下しスタイルに変わっているのだ。実際の文章は最初から最後まで長い一つの文になっている。分量にして1ページ弱だ。

 3項と4項であきらかに文章スタイルが変わっている点をとらえて、小川は実際の筆者が田代だけではなく、実は佐久間自身が書いたのではないか、と指摘した。

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