日本人はおとなし過ぎ、かつ、働きすぎ! もう少し自由に休暇が取れれば日本の景気はきっとよくなる!?

2012年06月22日(金) 川口マーン惠美
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 では、もしも日本人が、ドイツ人のように順繰りに有給休暇を取って、堂々と旅行に行ったり、家で趣味に励んだりするようになれば、どうなるだろう? 労働時間が減って、企業は打撃をこうむり、競争力が落ち込む? それとも、旅行や趣味に費やされる消費が伸びて、経済が活性化する?

言うは易く行うは難し

 日本はサービス業が発達しており、様々な高品質のサービスが格安で買える国だが、観光業だけは遅れている。だから、お金がないと旅行ができない。家族で沖縄のホテルで1週間過ごそうなどと思うと、目玉が飛び出るほどの出費になる。だから、1~2泊の旅行が多いのだろうが、すると今度は日割りにした費用がものすごく割高だ。

 それに比べて、ドイツは長期滞在の需要が多いため、ホテルでもアパートメントでも、食事付き、飲み放題付き、飛行機や電車付き、あるいは、宿舎だけで何も付かないなど、様々なパターンのパッケージが、これでもか、これでもかというほど多様に供給されている。日本だって、需要さえ増えれば、あっという間にこうなるはずだ。

 この頃、日本の観光地は、中高年の旅行者と学生、あとは中国人と韓国人が圧倒的に増えているが、勤労世代の日本人が比較的少ない理由は、お金がないからでも、旅行が嫌いだからでもなく、休暇がないからだと思う。もう少し自由に、遊ぶために有休が取れて、皆がゆったりと旅行するようになれば、ホテルも飛行機も安くなることは間違いない。しかも、地方に適度にお金が落ちて、日本全体の景気がよくなり、一挙両得のように思えるが、これはおそらく「言うは易く行うは難し」なのだろう。

 なお、最近聞いた話で、ドイツ呆けの私がビックリ仰天したのが、日本の教員免許の更新。2009年より日本の教師は、10年ごとに30時間の講習を受けなければ、教員免許をはく奪されてしまうことになったそうだ。しかし、私が一番驚いたのは、その講習費用の3万円が個人負担だということ。

 ドイツでは教員免許は終身有効だが、現役の教師が研修を受けて新しいことを勉強する機会は多い。しかし、それは、①研修が土日や休暇を侵食しない、また、②金銭の負担が一切ないということが絶対条件。そうでなければ、おそらく誰も行かない。夏休みに30時間講習を受けて、3万円の個人負担などと言えば、ドイツの教員は暴動を起こすだろう。

 はっきりいって、日本の労働者はおとなし過ぎ、かつ、働き過ぎだ。だいたい、移動日込みで1週間のヨーロッパ旅行なんて体に悪い。かといって、ドイツ人のように権利意識ばかり強くて、公務員や公立病院の医者や飛行機のパイロットまでもが、人の迷惑も考えず、しょっちゅうストばかりしている社会も考え物だし・・・。

 残念ながら、今日は明確な結論が出ない。ただ、有休と病休がごちゃ混ぜで、病気になっても休めない職場というのは、やはり改善が必要だと思う。

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