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市川裕康「デジタル・キュレーション」
2012年06月21日(木) 市川 裕康

社内情報共有を促進するエンタープライズSNSの興隆

 こうして「オバマ大統領誕生に貢献したSNS」として実績を上げたナショナルフィールドは、選挙終了後は企業として、急速に認知度を高めてきました。

 イギリス政府のナショナル・ヘルス・サービスや、全米最大規模の非営利医療保険グループ法人「カイザーパーマネンテ(Kaiser Permanente)」、世界的なNGO団体「ONE」、シエラクラブ、世界的な広告代理店「WPPグループ」、ユニリーバ、社会イノベーターのネットワーク組織でコワーキングスペースの「The Hub」、そして2012年のオバマ再選キャンペーンなど、合計130万人以上の人に利用されるサービスとなっています。2012年6月にはフリーミアムモデルの提供が開始される予定で、実現すれば、より多くの人にサービスが拡がるでしょう。

 このナショナルフィールドは、最近日本でも話題となりつつあるビッグデータの概念を活かし、組織内の日々の業務から紡ぎ出されるアイディアやデータをリアルタイムで可視化して意思決定に活用していくという潮流のシンボルです。こういう動きは、今後の企業やビジネスにとってますます必要になっていくだろうと強く感じます。

 創業メンバー3人の平均年齢が20代半ばと極めて若いのも新鮮です。そのうちの1人、エドワード・サーチ(27歳)は、世界的な広告代理店「サーチ&サーチ」の共同設立者&現エグゼクティブ・ディレクターであるモーリス・サーチ氏の子息です。彼はイギリスのメディアで「イギリスのマーク・ザッカーバーグ」と呼ばれ、新しい世代が生み出すビジネスモデルとしても話題になっているようです。

YES THEY CAN CNBC Business 2012年5月

■「ハイテク戦略を駆使し、再選を狙うオバマ大統領 今回の秘密兵器はソーシャルとビック・データ」小池良次氏「シリコンバレー・イノベーション」現代ビジネス 2011年11月


 組織内、コミュニティ内の情報共有を可能にするツールは今までも数多くありました。今後は従来にも増して、ツイッターやフェイスブックに慣れ親しんだ世代が次々とビジネスの主要プレーヤーとして参入してきます。その動きに連れて、ヤマーやナショナルフィールドの他にも、セールスフォース社が運営している「チャター(chatter)」、そして昨年米国で上場を果たした「ジャイブ(Jive)」など、さまざまなツールが広く利用されていくでしょう。

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