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市川裕康「デジタル・キュレーション」
2012年06月21日(木) 市川 裕康

社内情報共有を促進するエンタープライズSNSの興隆

 ヤマーは日本でも使用が可能で、楽天やガリバーインターナショナルなどで導入された実績がありますが、今回は、日本でもまだあまり使われていない注目の社内SNSサービスを紹介します。

「ビッグデータ」+「エンタープライズSNS」、
「ナショナルフィールド」とは

ナショナルフィールドのHP

 ヤマーによって、社内の何気ない情報やアイディアの共有が可能になり、組織の透明性が高まりました。

 一方、2009年に設立された同様のインターナル・プライベート・ソーシャルネットワーク・サービス(社内SNS)「ナショナルフィールド(NationalField)」にはさらにユニークな点があります。それは、組織内でやり取りされた情報・データを可視化し、組織のイノベーションを高めることが可能になる点です。

 ナショナルフィールドは具体的には、「いいね」の数、投稿数、売り上げの見込み、訪問数など、日々のビジネス業務から得られる情報を数値化し、グラフ化します。明確な目的に対して、常に組織内で個々のパフォーマンスを可視化し、ある意味で互いのパフォーマンスを並べてゲーム化(ゲーミフィケーション)できるわけです。最近、欧米では特にその点に注目が集まっているようです。

 ナショナルフィールドが生まれたきっかけは、2008年、バラク・オバマ氏(現米大統領)の選挙キャンペーンに遡ります。当時、地方の選挙区でキャンペーンに従事していた20代の若者3名が、その活動の中で感じた非効率を解決するために生み出したのです。彼らは毎日、何名のボランティアを管理したか、何件の戸別訪問を行ったか、何人の支持者と意味のある話をしたか……など、組織内のパフォーマンスをリアルタイムで集約化する必要を感じていましたが、それが十分になされておらず、フラストレーションを抱えていました。

 そういう3人が創業したナショナルフィールドは、上司が部下の活動状況を一覧で見ることができるなど、トップダウン構造も取り入れている点もユニークです。これは、多くの人が関わり、情報のヒエラルキー構造も踏まえなければならない選挙活動だからこそ生まれた特徴と言えるでしょう。

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