非常時の危険性は福島第一原発より高いのは明白。私が大飯原発再稼働に反対するこれだけの理由
8日、大飯原発の再稼動の方針を発表した野田総理〔PHOTO〕gettyimages

国民の不安

 先週の金曜日、野田総理が記者会見を行い、大飯原発の再稼働の方針を発表した。現在、福井県においては再稼働に向けた手続きが進みつつあり、今週中にも決定される見込みである。

 政府は、安全は確保されていると結論づけているが、世論調査でも明らかなように、ほとんどの国民は依然として不安を抱いている。

 国民の不安は当然である。

 なぜなら、福島第一原発事故の検証は終わっておらず、その原因は何であったのか、事故発生時の政府、東電の対応に問題がなかったのかについて、未だ結論が出ていない。
さらに、本来であればその検証結果に基づいて、原子力安全委員会など専門家集団によって策定されるべき安全基準は、議論すら始まっていない。

 また、保安院がこれまでの安全基準の延長線上で検討した30項目の安全対策に関し、完了している対策はわずかに過ぎない。このことは、想定されているリスクすら解消されておらず、非常事態が起きる可能性が高いことを意味している。

 そして、その非常事態が起きたときに十分な対応できるかという点についても、極めてあいまいだ。

 大飯原発は橋梁やトンネルが連続する貧弱な一本の道路しかない。福島第一原発の場合は直轄国道である一般国道6号が近傍にあり、アクセス道路がきちんと整備されていた。したがって事故時でも様々な救援活動が可能であった。大飯原発は、半島の先端に位置しているという立地条件もあり、福島第一原発と比較しても、大地震発生時に孤立し、外部からの対応が困難となる可能性が高い、リダンダンシーの低い施設でもある。

 つまり、大飯原発では最悪の場合、事故発生時に、福島第一原発では可能だった外部からの応援は期待できず、発電所内の施設だけで対応せざるをえないのである。