2012.06.15(Fri)

無から有を生み出せば、他社や他人と競争する必要はない。私が新しいものを作ろうとするのは、そもそも競争するのが嫌だからかもしれない(笑)

ソリッドアライアンス 河原邦博

週刊現代
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 お寿司の形をしたUSBメモリー、冷蔵庫の中に入れておくと開ける度に話しかけてくれる『フリッジィズー』など、電子玩具業界のヒットメーカーの登場だ。『ソリッドアライアンス』河原邦博社長(47歳)。'92年にメモリーカード大手『サンディスク』の日本法人を立ち上げ、その後独立した氏に、独創的な開発哲学を聞いた。

 

無から有を生み出せば、
他社や他人と
競争する必要はない。
私が新しいものを
作ろうとするのは、
そもそも競争するのが
嫌だからかもしれない(笑)
かわはら・くにひろ/'64年、兵庫県生まれ。'83年に関西外大ハワイ学舎とChaminade University of Honoluluに留学後帰国。メーカーの海外営業として活躍後、サンディスク日本法人の立ち上げに携わる。その後、'02年にソリッドアライアンスを創業。『Sushi Disk』『フリッジィズー』など、ユニークなヒット商品を生み出す

市場創出

当社の商品は、マス(大衆)に広がる可能性があるニッチ(すき間)を狙ったものが多いですね。『フリッジィズー』はニッチな商品です。しかし、冷蔵庫はどの家庭にもあるから、購買層はマスになりえる。お寿司の形をしたUSBメモリーも、同じ視点で発想を得ました。私はこの分野を「ニッチ・マス」と名付けています。

自己流

『フリッジィズー』は発売2年で約30万個、小さいお子さんをお持ちのお母さんから一人暮らしのご年配の方にまで楽しんでいただいています。あえて、ネットで大々的には売っていません。ネットは大流行を作り上げてくれますが、時期が去ると一気に下火になってしまうからです。一方で小売店さんでじわじわ売れ続ける商品は、長く棚に置いていただけます。いま「ネットでいかに商品を売るか」が注目されがちですが、ほかの方法も見直すべきかもしれません。

切手収集

生まれは兵庫県の西宮です。小学生の時はコインや切手集めに夢中で、友の会を立ち上げ、「オークション」欄まである会報を出していました。世の中にない、もしくはほとんど存在していないものには価値があるとわかったのはその時です。例えば切手には相場があるのですが、「見本」と刻印してある見本切手は珍しく、ほしい人にとっては高い価値がある。しかも、相場がないから価格競争に巻き込まれないんです。

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