[アイランドリーグ]
香川・伊藤秀範コーチ「山野、大場が勝てる理由」

スポーツコミュニケーションズ

野手上がりの伴はNPBも視野に

 そして、夏場に向けて楽しみなピッチャーが新たに加わりました。先日、選手登録をされた伴和馬(名古屋国際高-名古屋商科大学)です。以前、匿名で「投手経験が浅いにもかかわらず、ものすごいストレートを投げる」と紹介したのが、実は彼になります。伴は大学までは外野手でしたが、腕の振りがとても良かったので、「投手をやってみたら」と勧めました。

 実際にピッチングをさせると、ストレートに力があり、かつナチュラルに動く。これは掘り出しモノかもしれないと思い、ここまで練習生としてトレーニングを続けさせてきました。ピッチャーとして適性があり、変化球もスライダーとフォークをマスターしつつあります。球速はもう140キロ台の中盤が出ました。

 初登板となった3日の福岡ソフトバンク3軍戦では4失点。緊張で変化球のコントロールがつきませんでしたね。本人も実戦で投げる怖さを知ったことでしょう。ただ、経験さえ積めば、伴は本当にいいものを持っています。結果を恐れず、思い切って投げ続ければ、きっといいピッチングができるはずです。NPBのドラフト指名も狙える素材として、さらなる成長に期待しています。

 コーチは2年目となりますが、僕は選手には自分の考えを強要しないように心がけています。僕にプロの道を切り開いてくれた加藤博人さん(現東京ヤクルト2軍コーチ)も、単に答えを与えるのではなく、選手たちに考えさせる指導をしていました。今はそのやり方を見習って選手に接しているところです。

 うれしいことに最近は選手のほうから質問が飛んでくるようになりました。プロは最終的には自分で考え、生き残る術をみつける世界です。引き続き、優勝に向けて一戦一戦を大事にしながら、選手たちが自分たちでレベルアップしていけるようなチームにしたいと考えています。

伊藤秀範(いとう・ひでのり)プロフィール>:香川オリーブガイナーズコーチ
1982年8月22日、神奈川県出身。駒場学園高、ホンダを経て、05年、初年度のアイランドリーグ・香川に入団。140キロ台のストレートにスライダー などの多彩な変化球を交えた投球を武器に、同年、12勝をマークして最多勝に輝く。翌年も11勝をあげてリーグを代表する右腕として活躍し、06年の育成 ドラフトで東京ヤクルトから指名を受ける。ルーキーイヤーの07年には開幕前に支配下登録されると開幕1軍入りも果たした。08年限りで退団し、翌年は BCリーグの新潟アルビレックスBCで12勝をマーク。10年からは香川に復帰し、11年後期より、現役を引退して投手コーチに就任した。NPBでの通算 成績は5試合、0勝1敗、防御率12.86。