フォーク片手に文化の壁をぶち壊す"バーチャル・ディナー"はいかが?

クリスチャン・サイエンス・モニター USA

2012年06月30日(土)

 一度食事をともにすれば、少しでもわかり合えるはず------。対立国同士の市民をつなげるプロジェクトが進行中だ。

 ある晩、米ニューメキシコ州サンタフェで6人組が夕食に集まった。テーブルの上に並べられたのは、チキンのグリルにカボチャのサラダ、そして大きなテレビ画面。そこに映っているのは、パキスタンのカラチでひよこ豆のカレーを堪能中のメンバーだ。彼らはスカイプを通じて、「ウォール街を占拠せよ」デモ運動からパキスタンの政治家にいたるまで、さまざまな話題について議論した。

 この場をセッティングしたのは、1年前に立ち上げられた「バーチャル・ディナー・ゲスト・プロジェクト」。国籍の異なる一般市民が、食事を通して文化の壁や誤解を取り払うことを目的とする活動だ。特に、米国とその対立国の市民を結びつけることを目指しているという。

 このプロジェクトの生みの親、エリック・マドックスは、大学院で国際関係を専攻し、パレスチナ自治区などに滞在した経験を持つ。難民キャンプで寝泊まりしたこともある。

クリスチャン・サイエンス・モニター

「一緒に食事した相手だと、無視したり、中傷したり、危害を加えたりしにくくなる」とマドックスは話す。

 もちろん、簡単に世界平和を達成できるなどとは思っていない。ただ、ディナーの参加者が偏見や先入観を解消することができれば、それだけで成功だという。マドックスは、自分の夢についてこう語る。

「子供たちが、週に1回は他国の誰かと食事をして育つような文化を作りたい。そうすれば、本当にグローバルな社会が実現できるはず」

「COURRiER Japon」7月号より

 

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