欧州各国は既にギリシャのユーロ離脱問題への対応策を練っている!
〔PHOTO〕gettyimages

 ギリシャのユーロ離脱の可能性については、金融市場関係者や経済専門家の間で様々な見方がある。本当のところは、「実際に起きてみなければ分からない」というのが本音だろう。ただ、そのインパクトは、少なくとも短期的には小さくないことだけは確かだ。

 最近、欧州のファンドマネジャー連中とメールのやり取りをしていると、彼らは既にギリシャのユーロ離脱に備えたオペレーションを実施していることが分かる。ロンドン在住のアナリストなどは、「ユーロ圏諸国は、ギリシャ離脱の準備として自国の経済を守る対応策を考えている」とはっきり言っていた。

 6月17日の再選挙の結果によって、ギリシャがユーロ圏に残るか否かの道筋がある程度見えてくるだろうが、おそらく、その前に多くの金融市場関係者は対応策の準備を終わらせることが出来るだろう。ということは、かなり楽観的な見方をすれば、仮にそれが現実のものとなったとしても、それほど大きなインパクトはないのかもしれない。

もしもユーロが導入されていなければ

 仮に「ユーロ」という仕組みが導入されていなかったら、現在の状況はどう変わっていただろうか? ユーロが導入されていたか否かに関わらず、2000年代中盤以降の世界的な不動産バブルは発生しただろう。アイルランドやスペイン、ポルトガル、イタリア、さらにはギリシャでも、それなりのバブルが起きていたはずだ。

 しかし、おそらく、ユーロ導入がなければ、あれほど大きな規模にはなっていなかったはずだ。何故なら、各国の資金調達コストが大きく低下し、借り入れ=レバレッジによってバブルの規模が拡大したのは、ユーロ導入が主な要因だったからだ。

 つまり、現在、大規模な信用不安に悩まされている国々は、ユーロ参加国になったことで、身の丈以上の借金をして、バブル期に豪勢な生活をエンジョイしてきたのである。仮にユーロが導入されなければ、バブルの規模は小さくなり、その後始末にこれだけ悩まされることはなかったかもしれない。

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