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ITトレンド・セレクト
2012年05月31日(木) 小林 雅一

Facebook上場後の行方 ~ビッグ・データの背後にある2種類の技術からの予想

 5月21日、米NASDAQ市場にIPO(上場)を果たしたFacebookだが、大方の期待を裏切り、上場直後から株価は冴えない値動きを続けている。その直前まで同社に寄せられた過度な期待の大部分は、彼らが保有する膨大な個人情報に依拠する。

 Facebookのようなソーシャル・メディアに蓄えられた大量の個人情報(データ)は、最近、IT業界のバズワード(流行語)となっている「ビッグ・データ(Big Data)」の重要な一部を為している。ビッグ・データの厳密な定義は存在しないが、印象としては現代社会に存在する、ほぼ全てのデータを網羅している感がある。

 たとえば「企業が保有する大量の顧客情報や売上げデータ」、「政府機関や公共団体が保有する各種の統計情報やデータベース」、最近では「ブログやSNS、Twitterなどソーシャル・メディアに投稿される無数のコメントや写真」、さらに「各種センサーを搭載した様々な機器や装置から、時々刻々と上がってくる計測データ」など。要するに、これら諸々のデータを全てひっくるめて「ビッグ・データ」と呼んでいる。

 そこではデータの分析(解析)が重要な意味を持つ。つまり大量のデータ自体に価値があるというより、それをいかに上手く解析して、企業や社会にとっての新たな価値を創出するか。ここがビッグ・データの主眼となっている。

 しかし、そういう事なら企業は昔からやっているのではないか---そんな感想を持たれる読者も多いと思う。たとえば「データ・マイニング」など、大量のデータを解析することで新たな収益機会を生み出す試みは以前から存在する。それと今回の「ビッグ・データ」とでは、何が違うというのだろうか?

社会現象としてのデータ信奉

 一つの答えとして、ビッグ・データの場合、たとえば「検索キーワードの地域的分布を解析することにより、伝染病の流行しそうな地域を予知する」、あるいは「政治的な動向や文化のトレンドを読む」など、多方面への応用が期待されている。この辺りが恐らく、これまでとは異なる点である。つまり単なるビジネスの領域を越えて、社会、政治、文化など多方面に渡ってデータ主導の科学的なアプローチを適用すること。これが最近の「ビッグ・データ」ブームのポイントだ。

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