facebookのIPO不発、欧州危機、消費税増税懸念・・・内憂外患の株式市場だからこそ「チャンス」がある!
上場直後に9%を越す下落をみせたfacebook株〔PHOTO〕gettyimages

 日本の株式市場は一時日経平均指数で1万円の大台を越す回復を見せ、「いよいよこれから!」と期待を持たせた後、昨年末の水準の8,500円まで下がってしまいました。日経平均指数は本当にいつもダメっ子でがっかりさせられっぱなしです。

 私が今年2月に出版した『日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。』も、日経平均指数が上昇した時にはとてもよく売れましたが、指数が下がるに連れてあまり読まれなくなっているようです。本当は、日経平均が下がっているときにこそ読んでほしい本なんですが・・・。皮肉なものです。

 日本企業の2012年3月期の決算は、東日本大震災やタイの洪水など、多くの困難があり、経常利益が前期比13%減少しました。しかし、5月12日の集計をもとにした日経新聞の記事によると、2013年3月期決算の予想は24%の経常増益を見込んでいます。これは悪くない。いや、前期の反動があるにせよ、24%の経常増益というのは「かなりよい」と言えるでしょう。

 TOPIXのPERは12倍、PBRは0.9倍と少なくとも割高感は感じられない水準で、専門家の中には「かなり安い」と感じる人も出てくるぐらいのレベルです。株価水準や日本企業全体のファンダメンタルズから考えると、とても悲観的になるような数字ではありません。

「リスクオフ」という投資判断

 なのに、なぜ株価は下がるのか?

 それは株式市場がグローバル化して、世界中の株価の連動性が強まってきて、地球の表と裏ぐらい離れた地域の株価が短期的にほぼ同じトレンドを形成するようになっているからです。

 世界中の投資家がどこの国へも投資できるし、また、銀行も広範な地域にまたがってグローバルに資金を融通しあっているので、たとえば南欧の銀行のバランスシートの問題が南米や北欧やアジアにまで大きな影響を与える時代だからです。

 現在はギリシャを震源とした信用不安が、スペイン、ポルトガルへと飛び火しつつあり、その影響の度合いについては専門家の間でも意見が割れています。「リーマンショックを超えるインパクトを世界に与える」と言う人もいれば、「それほど大きな問題にはならない」と断言する人もいます。米国のファンドマネジャーのアンケートを見ても、意見はかなり割れているようです。

 もしもリーマンショック並みのインパクトがあれば株式市場は相当な影響を受けます。リスクを取っている場合ではない、全部現金にしておけ、と言う投資家が数多くいるので、世界中で株式が売られ、その余波を日本市場は受けているのです。

 この投資判断を「リスクオフ」と言います。実際、リーマンショックの時は世界経済は一時完全にストップし、多くの大企業が操業停止に追い込まれ、大慌ての末に派遣切りが起こり、2008年末の「派遣村」のような騒ぎにもなったわけです。

 中国の景気は足踏み状態から明確にスローダウンを続けています。そんな中、世界中の期待がアメリカの景気に向けられました。3月くらいまでは、アメリカの住宅市況や雇用環境に改善の様相が見られたので米国株も堅調でした。

 年初に日本株が上昇をした要因も米国の景気回復期待とそれに伴う円安にありました。ところが、米国の景気回復が足踏みを始め、株価が軟調になるにつれて再度、為替は円高へ向かい、日経平均も1万円を割り、9,000円も割っていったのです。

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