仕事のヒント

ゴールのためのビジネス経験則2
1.鈴木 満(鹿島アントラーズ 常務取締役兼 強化部長)
2.羽生 英之(東京ヴェルディ 代表取締役社長)

2012年05月21日(月) 「仕事のヒント」取材班
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 限られた予算と時間、優れた人材の育成。サッカーチームには「組織」と「個人」による、あらゆるビジネスシーンのモデルが組み込まれている。そんなサッカーの世界における、マネージメントの極意!

前回の記事はこちらをご覧ください。

鈴木 満1957年生まれ。宮城県出身。住友金属工業(現・鹿島アントラーズ)でプレーし、引退後はコーチに転身。Jリーグ発足に際しては、当時JSL2部にいた鹿島のリーグ参入に尽力した。その後、強化部長として有能な選手を発掘し、タイトル獲得に寄与。現在も常務取締役兼強化部長としてチーム強化に勤しんでいる

鈴木 満
鹿島アントラーズ 常務取締役兼 強化部長

「受け継ぎしジーコの哲学」

ジーコがもたらした哲学
血色力と勝利への執着心

 リーグ創設からの20年で、鹿島アントラーズは燦然たる功績を残してきた。最多となるリーグ優勝7回を筆頭に天皇杯優勝4回、リーグカップ優勝4回と、数多くのタイトルを積み重ね、今やJリーグを代表するチームとして名を轟かしている。

 しかし、Jリーグ創設前のJSL(Jリーグの前身)時代は長らく2部に所属しており、お世辞にも強豪とは言えない弱小チームだった。その鹿島が、この20年でJリーグ屈指のクラブへと成長した背景には、ある男の哲学があった。直接、その男の言葉に触れ、意志を受け継いできた強化部長の鈴木満は語る。

「その誰かとは、もちろんジーコですよね。彼はまだ右も左も分からない我々に、プロの選手とはこういうものだ、フロントとはこういうものだということを示してくれました。我々にプロフェッショナリズムを教えてくれたんです」

 ブラジルから来たレジェンドは、鹿島にサッカークラブの哲学とプロとしてのスピリットを植え付けた。それは大きく分ければ2つあるという。

「ジーコの哲学を紐解けば、1つは結束力であり一体感ですよね。サッカーは11人でやる競技ですが、この人数では長いシーズンは戦えない。そのため30人ぐらいの選手が所属しているわけですが、彼らにスタッフも含めた50人程度が、同じ参画意識を持たなければならないのです。それともう1つは、勝利への執念。僕なりにジーコの哲学は大きくこの2つだと理解しています」

 いかにして結束力なり、勝利への執着心を全体に植え付けていくのか。組織をまとめる鈴木の仕事はそこにある。それも1シーズンだけ共通意識が生まれればいいというわけではない。コンスタントに結果を出していくには、長いスパンでの結束力が問われる。鈴木の言葉を借りれば、チーム力を維持し、さらに成長させていくには、「適正戦力」なるものがポイントになってくる。

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