町田徹「ニュースの深層」
カテゴリーアイコン

国有化の裏で東電が構築を目論む、NTTが27年前に放棄した「私的独占網」とは?

2012年05月15日(火) 町田 徹
upperline
東電は今後5年以内にスマートメーター網を集中配備するという〔PHOTO〕gettyimages

 電気の使用状況の「見える化」や省エネの切り札と期待される「スマートメーター」を政府が普及支援するのに便乗して、27年前にNTTが放棄したのと同種の私的独占網を、これから膨大な費用をかけて構築し、そのコストを国民に転嫁する---。

 そんな無謀な計画を、原発事故の賠償ができないと政府に泣き付いて、国有化という支援をうけることになったばかりの東京電力が練り上げている。

 枝野幸男経済産業大臣、こんな企業カルチャーを持つ会社を存続させて本当によいとお考えでしょうか。

インターネットを生んだ端末の接続自由化

 スマートメーターというのは、通信機能を持つ電力計のこと。

 電力会社の検針係が毎月、家庭や事業所を回って電気の使用量を確認しなくても、自動的に利用状況が送信されて人員削減が可能になるうえ、ピーク時間帯の使用量に応じて機動的に適用料金を変えることも容易になることから、スマートグリッド(次世代送電網)における省電力や新産業創出のコアとして期待を集めているものだ。

 そのほか、家庭内の電気の使用状況を「見える化」したうえで、外出先から無線通信網を介して家電製品のコントロールができるようにしたり、要介護のペースメーカー使用患者の状況を自動的に病院に送信したり、コミュニティ内部やコミュニティ間での電力の融通や効率利用の道を開く機能なども追加されていくとみられている。

次ページ  スマートメーターへの期待は高…
1 2 3 4 5 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ