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全国民必読日本中がパニックに!?予知技術はここまで進んでいる2日前に「巨大地震の可能性」を発表そのとき、あなたと家族は
どうする

 自宅にとどまる? どこに何を持って逃げる? 電車や飛行機は動くのか治安は大丈夫かーー準備した人だけが生き残る

 残された時間は48時間。街の風景は一変してしまった。とりあえず逃げるか、食糧を買い溜めて自宅に留まるか。ぐずぐずと迷っている余裕はない。いまのうちに家族で話し合うことから始めよう。

逃げるか、留まるか

〈総理大臣の「非常事態宣言」からわずか1分、日本中の電話という電話が鳴り始め、コンピュータの通信回線は緊急重要な通信を最優先にして、一般はほぼ使用不能に。

 鉄道の駅に大勢の人が詰めかけたが、多くの鉄道が運転を停止。成田空港もパンク寸前で、航空自衛隊基地が臨時の国内線発着場に変更された。道路は使えず、東京港から出る長距離フェリーは甲板まで溢れた客を積んで、次々に関西、九州へと出港していった〉

 これは小松左京のSF小説『日本沈没』で描かれる一場面を要約したものだ。

 この小説では、巨大地震をきっかけに、科学者たちが1年以内に日本が沈没することを予知。総理大臣が非常事態宣言を出したことで、日本中が大パニックに襲われる様子が克明に描かれている。

 1973年に出版されたこの小説から約40年が過ぎたが、日本ではいまだに「1年後」の地震予知など不可能と言われている。唯一、現時点で国が予知できる可能性があるとしているのは、駿河湾付近からその沖合を震源とするM8クラスの「東海地震」が起きる直前だけだ。

 もし、1年後や半年後、あるいは1ヵ月後や2日後、極端な場合なら3時間後に、首都圏直下型地震が来る可能性があると発表されたら---。『日本沈没』と同等か、それ以上の混乱が首都圏のみならず、日本中で起きるだろう。

 駅や空港、高速道路は都心から逃げ出そうとする人で大混雑。スーパーやコンビニでは食糧買い溜めのために長蛇の列ができ、津波を恐れて人々が避難した後の東京湾沿いのベイエリアでは、火事場泥棒が横行。地震が来るまでなまじ時間があるだけに、考えた末に家族を優先し、職場を放棄する警官や救急隊員がいても、決して不思議ではない。

 一方、病院や介護施設などでは自力で脱出できない病人やお年寄りがいるため、家族とバラバラに「そのとき」を待たなければならない人も出てくる。

 だが、たとえ3時間前であろうと、事前に地震が来ることがわかっていれば被害は軽減できる。都心からの脱出は無理でも、大きな公園に避難したり、津波を避けて高台に逃げたりすることは可能だ。

「2日前の地震予知が日本を救う会」のメンバーで、元前橋工科大学教授の濱嶌良吉氏が言う。

「国は百パーセント確実な予知しか発表を認めないという立場で、短期的な予知研究には予算も付けない。まるで予知をすれば、人心を惑わすと言わんばかりです。しかし、日本の予知研究者の技術なら、短期予知はかなりの確率で的中させられます。揺れや津波の被害予想を出すより、そのほうがよほど役に立つ。

 2日前に巨大地震が来ると予知して発表すれば、その日は学校や会社を休みにし、新幹線や電車も脱線事故などを防ぐために運休、道路を封鎖してその地域には車を入れないという対策も取れます」

 濱嶌氏が言うように、国は短期予知には消極的な立場である。もし、予知を受けて、企業が活動停止したにもかかわらず、予知が外れたら責任が取れないなどの理由からだ。科学者のなかにも、同様の考えの人は少なからずおり、4月9日に就任した政府・地震調査委員会の本蔵義守新委員長(東京工業大名誉教授)も、会見で「短期の予知は目指さない」と明言した否定派である。その結果、首都圏直下型地震の起きる確率は「30年以内に70%」などという対処のしようがない「予測」で、不安だけを煽ってしまう。

 国が短期予知を否定する一方で、先の濱嶌氏らのように、それこそが被害縮小のために必要だと研究を進めている科学者もいる。現に最新の「地震予知」技術では、かなりの精度で「いつ、どこで、どの程度の地震が起きるか」がわかるようになりつつあるのだ。

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