Close up 藤岡貴裕(千葉ロッテ)「強心臓への転換点」
 狙うは新人王------そう言い放つルーキーは、ソフトバンク戦で新人一番乗りの完投勝利にも、「デキは70点」とシビア〔PHOTO〕濱崎慎治(以下同)

 狙うは新人王------そう言い放つルーキーは、ソフトバンク戦で新人一番乗りの完投勝利にも、「デキは70点」とシビア

 131球を投げ、4安打10奪三振で1失点の快投---。デビュー3戦目は、文句のつけようのない投球内容だった。4月15日のソフトバンク戦で2勝目をあげ、今季のルーキー完投勝利一番乗りを果たしたロッテの新人左腕・藤岡貴裕(22)は、ヒーローインタビューで堂々とこう語ったのである。

「新人の中で一番乗りは嬉しいです。何事にも一番になりたい! 完投で自信もつきました」

 敵地・福岡で3万7025人の観衆を前にしてもポーカーフェイスを貫くマウンド度胸、150km/h近いストレートにカーブとスライダーで機動力のあるホークス打線を抑え込んだ巧みな投球術……。新人離れしたピッチングから、早くも藤岡を今季の新人王候補に推す評論家も多い。かつて阪急(現オリックス)のエースだった山田久志氏が解説する。

「藤岡は、投球フォームのバランスが素晴らしい。リリースポイントが一定で、ボールの回転が鋭いんです。ピンチでも動じることがなく、打者の打ち気を削ぐ間の取り方も絶妙。ケガさえなければ、2桁勝利と新人王獲得は間違いないでしょう。将来的には、球界を代表するような大投手になれる逸材です」

 完投勝利から数日後、本誌は藤岡を取材した。ソフトバンク戦を振り返ってもらったところ、本人の口から出てきた言葉は、意外にもシビアなものだった。

「う~ん、70点くらいのデキです。点の取られ方がいけない。フォアボール、デッドボール、送りバント、内野ゴロの間の1点です。ヒットを打たれていない失点は、防げるはずでしょう。特に一発のある7番ペーニャに出したフォアボールは、警戒し過ぎてしまいました。もっと強気に攻めていかないと・・・・・・」