磯田道史 第1回 「誰よりも古文書を愛し歴史をきわめた研究者が、誰よりも遊び込んだシマジに説いて聞かせる江戸時代の教育力と技術力」

島地 勝彦 プロフィール

立木 おれが今日から教授にしてあげる。磯田教授は知的ないい顔をしている。シマジのようにヒネていないところがいいね。シマジ、瀬尾はまだか。

シマジ まだ2時前ですから。もうそろそろ「スミマセン。スミマセン」って頭をかきかき入ってくるでしょう。

磯田 立木先生に撮影されるなんて、今日は本当に光栄です。妻も「あなたすごいじゃないの」って喜んでいました。

立木 今度、奥さんも撮りましょう。

シマジ 磯田教授、この連載は撮影・立木義浩ということも謝礼のうちに入ってるんです。それからこのネスプレッソ・マシンを自宅に贈らせていただきます。

磯田 うれしいな。妻が喜びます。エスプレッソ大好きなんです。

立木 シマジ、勝手におれを売るな。危ない、危ない。瀬尾はまだか。

磯田 いやいや、謝礼なんていりません。立木先生に写真を撮っていただき、シマジさんと愉しく話が出来れば、わたしは本望です。

立木 シマジ、いまどきこんな美しい純粋な日本人がいたのか。どこでみつけてきたんだ。

磯田 シマジさんに会ってから、わたしの運が開けてきたんです。

立木 本当か! おれはシマジとこんなに長く付き合っているけど、運なんて1cmも開かれなかったけれど、きっと磯田教授は特異体質なんじゃないの。瀬尾はまだか。

磯田 わたしは妻と35歳のとき結婚したんですが、ちょうどシマジさんに出会ったころと一緒なんです。

立木 シマジの紹介じゃないだろうな!

磯田 わたしが自分で一世一代勇気をふるって、彼女にじか当たりしたんです。

立木 偉い。おれは磯田教授をますます好きになってきたぞ。

シマジ 古文書ばかり読んでいたら女には縁がないものな。

磯田 わたしは結婚するまで正真正銘、立派な童貞でした。

立木 すごい! シマジなんか生まれたときから童貞じゃなかったって自慢してる男なんだ。両極端の人間は仲良くなるっていうけど、まったくその通りだ。