規制緩和でバスの事故は増えたのか。大統領選で国民が緊縮財政にNOを選択したフランスと、増税でも解散もない日本国民の不幸

2012年05月07日(月) 高橋 洋一
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先行して規制緩和した貸切バスや遅れた乗合バスのいずれでも、懸念されるのが事故率の変化である。認可制であるので、法律上の建前としては安全基準に問題がある業者は事前チェックによって排除される。ところが、実際にそうなっているかどうかがポイントであり、もし安全基準をないがしろにする業者が参入したとすれば問題である。

 

 

二つの統計でチェックしてみても、規制緩和によって事故率が大きく増えたとはいえない。むしろ最近時点では事故率は低回傾向になっている。これから規制緩和によって事故が増加しているとはいえない。

道路管理者の責任は

むしろ心配なのは、10年以上前に行われた規制緩和が原因だということによって、もっと大きな危険因子を見過ごしたり、それから目を背けることだ。

事後現場のテレビ中継をみていて、バスに高速の防音壁が刺さっている姿に違和感を覚えた人もいるだろう。そして防音壁の前にあるガードレールが防音壁より高速道の路肩の外側にあるのも不思議だ。関越高速を運転した人なら、陸橋部分は路肩の幅が少なく、防音壁はその前のガードレールより高速道のセンター寄りに設置されていることを知っているだろう。

バスは運悪く、防音壁に刺さってしまったのだと思う。もしガードレールが防音壁の内側にあれば、防音壁に刺さらずに済んだだろう。もし、もう少し先で防音壁に直接接触したなら、防音壁は刺さらずにこれだけの大惨事にならなかったかもしれない。

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