日銀の追加緩和策は期待外れ?‐為替市場はやや円高に振れる

 4月27日、日銀は金融政策決定合で、資産買入等の基金を65 兆円程度から70 兆円程度に5兆円程度増額する追加緩和策を決定した。今回の追加緩和策の背景には、日銀自身がデフレ脱却に向けた強い意図を示すことがあった。金融専門家の間では、「日銀に対する政治的な圧力が高まっており、何らかの具体策を示さなければならない状況に追い込まれていた」との見方もある。

具体的な追加緩和措置では、長期国債の買入れを10 兆円程度増額、ETF(日本株式上場投信)の買入れを2,000億円程度、J-REIT(不動産投信)の買入れを100億円程度、それぞれ増額する一方、応札が低迷していた期間6か月の固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションを5兆円程度減額する。問題は、今回の緩和策がどこまで効果を発揮できるかだ。

緩和策に対する株式・為替市場の反応

今回の措置について、多くの投資家の事前予想では、「国債買い取り額を10兆円増額し、買い取り対象年限を5年まで拡大する可能性がある」との見方が有力だった。実際の追加緩和策では、長期国債の買入れは増額に加えて、買い取りの対象年限も3年まで拡大された。また、社債も、長期国債と同様に買入れ対象の年限が拡大されている。その他にも、ETFやREITなどの買い入れ額も増額された。

しかし、全体としての金融資産買入れ基金の増額が5兆円にとどまったこともあり、金融市場の期待のすべてを満たしたとは言い難い。それだけに、政策としてのポジティブ・サプライズは殆どなかった。結果として4月27日の東京株式市場は前日を下回る水準で引けた。

一方、為替市場でも、やや円高方向に動いている。金融市場の反応を見る限り、市場参加者の多くは、「やや期待外れ」との感触を持ったのだろう。知り合いのヘッジファンドのマネジャーにヒアリングしても、「日銀の追加緩和策には失望した人が多いだろう」と厳しかった。

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