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 女性の多くが出産を遅らせることが招く結果を、正しく認識しておらず、また 補助生殖医療技術が、老化した卵巣機能をもとに戻すことができると誤解していることが、エール大学生殖医療センターのPasquale Patrizio教授らがFertility and Sterility 2012年3月3日オンライン版に発表した論文で明らかになりました。

 米国補助生殖医療学会によると、35歳以下で体外受精サイクルを受けた女性は2003年から2009年までの期間に9%増加しましたが、同じ期間に41歳以上で体外受精サイクルを受けた女性は、41%も増加しました。

 教授によると42歳以上で体外受精サイクルを受けた女性が増加しても、妊娠まで至るのは2009年の段階で9%に過ぎず、さらに妊娠しても流産や先天異常、その他の合併症など高いリスクに高齢妊婦は直面するということです。

 ところが生殖医療クリニックを受診する多くの40代の女性は、自分か健康でまだ若々しいと考えており、セレブ達が40代で医療技術の助けで妊娠、出産したまれな成功例を過度に一般化してしまい、最新の補助生殖医療によって、簡単に妊娠が可能であると誤解していること、しかし結局は失敗してしまうことが多く、 自分の子供を産めないことを理解した後で、気持ちが動転してしまう女性患者が、どんどん増えていることを見るにつけ、正確な情報を、もっとアグレッシブに伝えるべきであると考えるようになったと、教授らは述べています。

 教授らは生殖能力は年令と共に衰え、その変化は不可逆的であり、補助生殖医療によって時計の針が戻せるわけではないことを、女性たちにしっかり教育することが急務であり、若い女性が出産を先延ばしすることで、将来の不妊リスクに対する選択肢、例えば卵母細胞の冷凍保存などについての正しい知識を啓蒙することも重要であるとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
Fertility and Sterility 2012年3月3日オンライン版
 


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