経済の死角

ぶち抜き大特集「日本の光と影2012」財務省の「洗脳とメディア操作」を暴く 官邸も新聞社もこぞって「消費増税」に命をかける、そのウラとは?

2012年04月23日(月) 週刊現代
週刊現代
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 国民の約6割が反対する消費増税。だが、野田首相はまるでヒーロー気取りで、「逆風に立ち向かう自分」に酔っている。新聞もいつの間にか応援団と化した。裏で舌を出している連中がいるというのに。

悪質なプロパガンダ

元経産省キャリア 江田憲司氏

江田 大飯原発再稼働をめぐる政府の対応にはあきれ果てましたね。科学的に判断すべき安全性について政治判断するとは何事かと憤っていたら、さすがに暫定(当面)の安全基準を作ると言い出したので少しはまともになったかと思ったんです。ところが、たった2日後に安全基準ができて、さらにそのわずか3日後に、「大飯原発は基準におおむね適合している」と発表した。もうビックリですよ。

 初めに結論ありきの、こんなサル芝居をやって国民を騙せると思っている神経が私には信じられない。

高橋 読めば一目瞭然ですが、あの安全基準は原子力安全・保安院の技官がささっと書いた、実にお粗末な代物です。

江田 政治判断で安全性が担保できるのかと批判されて、あわてて経産省がシナリオを作ったんでしょう。不真面目極まりない話だし、総理や経産大臣に少しでも知見があれば、こんなサル芝居ではかえって逆効果だと思うのが普通です。

 ところが、そんなことすら気づかずに官僚の言う通りやってしまう。これはね、「おママゴト政治」ですよ。小学生並みなんて言ったら小学生が怒り出す(笑)。

高橋 あの安全基準の中身を見ると、津波に対しての基準はあるけど、地震に関する基準はないんです。にもかかわらず「おおむね安全」と言っている。国民の命を蔑ろにしてますよ。

江田 だいたい大飯原発の再稼働が議論になるのは半年以上も前からわかっていた。それを今ごろになってドタバタしている。被災地のガレキの広域処理も昨年夏に法律ができたのに放っておいた。この政権はぎりぎりまで追い詰められた末に、仕方ないから手をつけるんです。

高橋 それはね、野田さんの頭が消費増税のことで一杯だからですよ。江田さんの本の題名通り、「財務省のマインドコントロール」が見事に効いている。

江田 情けない限りですね。消費増税でまず私が野田さんに言いたいのは、増税したら増収になると思い込んでいることの愚かさです。たとえば'97年に、橋本龍太郎内閣で消費税を3%から5%に引き上げましたけど、このときの国税収入は54兆円だった。その後いまに至るまで、この税収総額を一度たりとも上回っておらず、現在は42兆円ですよ。増税イコール増収ではなく、逆に減ってしまった。これが歴史の真実です。

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