徹底追及!南海トラフ地震が襲う浜岡原発(中部電力)&伊方原発(四国電力)「再稼働は危なすぎる!」

2012年04月14日(土) フライデー

フライデー経済の死角

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防波壁を建築中の浜岡原発。保安院は、中電に対し、最大の津波に対する原発への影響の評価を16日までに報告するよう求めている〔PHOTO〕夏目健司

 中電は、それまで、浜岡原発における最大震度を6強と想定。津波の想定水位を最大で約8mとし、既存の高さ10~15mの砂丘堤防で十分としていた。が、福島第一原発の津波の高さが15mだったことから、新たな津波対策として、鋼材と鉄筋コンクリートなどを使った、防波壁(高さ18m、幅2m、総延長約1.6㎞)の工事を昨年11月に始めた。しかし、今回の想定は、その18mを3mも上回った。津波対策を抜本的に修正しなくてはならないのだ。

 そもそも浜岡原発は、構造上の致命的な欠陥を抱えている。『原子炉時限爆弾』(ダイヤモンド社)などの著書を持つ、作家・広瀬隆氏はこう指摘する。

「冷却用の海水を地下の取水トンネルを通じて引き込み、取水槽に蓄えています。しかし、このトンネル自体が、今回想定された震度7の揺れが来たら崩壊する危険性があるのです(4ページ図表参照)。海水が引けなくなれば、取水槽に蓄えてある水で冷却するしかない。ですが、それも20分程度しかもたないのです。冷却が不可能になれば、福島第一原発と同様に炉心溶融に陥るのは防げません」

 浜岡原発の抱える問題点はこれだけではない。中電は3月30日、浜岡原発の定期検査で、5号機の復水貯蔵タンクに40個の穴が見つかったことを発表した。このタンクは、原発の運転中に原子炉冷却のための水を一時貯める設備で、タンク内の水はわずかな放射性物質を含んでいる。昨年5月に運転を停止した際、復水器内に海水約400tが流れ込むトラブルが発生。中電は、その海水によって腐食し、穴ができたのではないかと見ている。放射性物質の漏洩はないというが、津波対策以前の問題があるのではないか。福島第一原発の設計者であり、原子力安全・保安院の専門家会議のメンバーとして、関西電力・大飯原発3、4号機(福井県おおい町)のストレステスト(耐性評価)に参加した後藤政志氏が批判する。

「普通に考えて、1年も経たないのに腐食して穴が空くのかという疑問がある。昨年5月以前から腐食していたと考えるのが妥当でしょう。つまり、きちんとチェックされていなかったわけです。福島の事故が起こってはじめて、しっかり検査して分かったということではないでしょうか。原発の管理なんて、この程度だということです」

 いくら巨大な防波壁を作っても、管理体制がしっかりしていないのでは、まさに砂上の楼閣である。中電は再稼働に向けて、防波壁の工事の12月の完成を予定している。今回の最大21mの津波高の想定を受けて、中電はどのような浸水対策を考えているのか。広報担当に疑問をぶつけると、こう回答した。

「現在行っている18mの防波壁などの浸水対策はもう着工しているので、予定通り進めることになると思います。新たな対策を講じるとしても、この浸水対策とは別の工事になると思います」

 今回の南海トラフ地震にともなう津波の想定値が変更されても、とりあえずは旧来の対応を進めるというのである。

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