ゴルフ
マスターズ初日。明暗を分けた"乗り物"

文/舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)

メリーゴーランド

 マスターズの初日。5アンダー、67をマークし、単独首位に立ったリー・ウエストウッドが、こんなことを言っていた。

「オーガスタはディズニーランドみたいな場所だ」

 オーガスタにやってきた大人たちは、まるでディズニーランドにやってきた子供たちのようにニコニコ顔になるという意味で、ウエストウッドはそう言った。

 だが、今日の初日の展開は、世界中から集まった名手たちにとってもディズニーランドの様相だった。

まず、どんな乗り物に乗るか。その選択が初日の明暗を分けた。単独首位のウエストウッドを筆頭にアンダーパーをマークした28名の選手たちは、メリーゴーランドのごときスローペースでぐるぐる回る乗り物を選んだ。

 だが、エキサイティングでスピード感溢れるジェットコースターをいきなり選んでしまった選手たちは、急発進したり、急降下したり。タイガー・ウッズ、ローリー・マキロイ、そして石川遼は、ジェットコースターに乗ってしまった。

 ウエストウッドは13回目の出場でコースを熟知している。「オーガスタはセカンドショットの勝負。僕は元々、アイアンショットが得意。だから、オーガスタは僕に合っている」。99年は6位、2年前の10年は2位になった。「心身ともに強靭さが求められるコース。過去に、ぎりぎりで勝てなかったのは、その強靭さが不足していたからだ」。そう思って、オフには肉体強化にも努めてきた。

 ウエストウッドが乗ったメリーランドは、そうした経験と努力と自信によって、初日の1番から、ゆっくり回り始め、コース状況の把握と対応が「徐々にできてきた」という5番からの4連続バーディーにつながった。

「ピン位置はとてもタフだった」

 とはいえ、自信を示すアイアンショットは18ホール中16ホールでグリーンを捉え、ピタピタとピンそばを捉え続けた。

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