問い合わせ殺到!副作用なし 末期がんにも効果 夢の治療薬「がんワクチン」受診可能な病院

2012年04月11日(水) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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※各病院のホームページ、東大医科学研究所・中村祐輔研究室ホームページの情報をもとに制作。がんワクチンの治療・臨床試験(先進医療、高度医療を含む)を実施している病院の中から抜粋した。
※対象となるがんは時期により異なる。費用や治療の適応条件、募集期間などは各医療機関に問い合わせてください。

 がんワクチンは、最終的には創薬として保険認可され、手術、抗がん剤、放射線の3本柱の標準治療に次ぐ、「第4の治療法」となることに熱い期待が寄せられている。そこに至るまでには、安全性を確認する第Ⅰ相、有効性を見る第Ⅱ相、大規模比較試験を行う第Ⅲ相までの段階別の臨床試験があるが、すでに肺がんでは第Ⅲ相まで進んでいるものもあり、すい臓がんでも新たに第Ⅲ相試験が予定されている。

早く使えば、もっと高い効果

 抗がん剤と組み合わせた併用療法の研究も進められており、新たな可能性も期待される。「もっと早い段階で投与できれば、もっと高い効果が得られる可能性が高い」という意見も多い。

 たとえばすい臓がんは、術後回復に時間がかかる。悪性度の高いがんは数ヵ月で再発してくるために、まだ体調が戻らない状態で抗がん剤を始めなければならない。

「それがワクチンだけで済めば、吐き気や食欲不振などの副作用がない分、体力の回復も早いはず。再発が多いがんなので、行く行くは、手術をした後すぐに打ち、予防的に使えるようになるのがひとつの理想。手術ができない、緩和治療という選択肢しかない人に使えば、つらい抗がん剤の副作用に苦しまずいい時間をつくることができる。使い方はいろいろ工夫できると思います」(浅原医師)

 悪性脳腫瘍は、数多くの抗がん剤があっても、脳には行き届きにくい、効きにくいという現状がある。腫瘍のできた場所によっては、言語中枢や運動中枢に影響の出る可能性が高く、手術で取れない場合もある。放射線治療も「あまり多く照射すると呆ける」など、現在の標準治療では、いろいろな制約がある。

「現在WT1の使用は、再発が研究対象となっていますが、再発したら予後が厳しいことを考えると、将来的には初回治療からどのタイミングでWT1を使うか予定を組んで、3本柱と併用して使うのが理想的ではないかと思っています」(橋本医師)

 なお、本文中で紹介したところも含め、現在、がんワクチンの臨床試験が受けられる主な医療機関を一覧にした。先進医療、高度医療として治療費用がかかるところもあり、対象となるがんや患者の適応条件は、施設によって異なる。詳細は各医療機関に問い合わせをしてほしい。

 あらゆる治療をやり尽くした患者にとっては、副作用がなく多少の延命効果が期待できるだけでも「夢の治療薬」といえる側面がある。保険認可薬・がんワクチンの誕生が、新薬の登場を待ち望む患者にとって、さらなる福音がもたらされるものになることを願いたい。

「週刊現代」2012年4月14日号より

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