奄美大島沖漁船転覆事故生還した漁師が語った「人喰いザメとの死闘」スクープ・インタビュー「イテッと思って足を触ると肉がなかった」「両手でぞうきんを絞るようにして殺した」

2012年04月06日(金) フライデー

フライデー経済の死角

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北海道函館市で揚げられたホホジロザメ。村田さんらを襲ったのは、この種のサメである可能性もある

「サメが人に危害を加える事故は世界中で報告されていますが、人命に関わるのは、ホホジロザメ、オオメジロザメ、イタチザメの3種で、全体の8~9割を占めます。サメは獲物を執拗に攻撃して、弱らせてからトドメを刺しに掛かります。血の臭いが広がるほど興奮していきり立ち、どう猛さが増すのです。今回のように何度も攻撃されてケガをしているのに、サメを撃退したケースは珍しいと思います」

 北海道大学名誉教授で、日本板鰓類研究会の会長も務める仲谷一宏氏が言う。

「サメの攻撃パターンは3つあります。

(1)嚙みついてすぐ逃げるパターン
(2)周囲を泳ぎ回ってから襲ってくるパターン
(3)何の前触れもなく突然襲ってくるパターンです。

石垣島で駆除したイタチザメの胃の中から見つかったカツオドリ。ほぼ丸呑みにしていることが分かる

(1)のパターンは嚙みついてはみたものの、思っていたものと違ったために攻撃を止めるケースです。(2)、(3)のパターンは明らかに攻撃対象を食べる目的で襲うため、何回も攻撃を受けることになります。今回の事故は、何回も攻撃を受けているのにもかかわらず、助かったのは不幸中の幸いでした。万一(2)、(3)のパターンで襲われた時は、鼻面に硬い物で一撃を加えるのも一つの方法です。サメの鼻面は敏感な急所なので、怯む可能性があります」

 あの夜、真っ暗な海を漂流しながら、村田さんたちは「絶対に生きるぞ!」と互いを励まし合った。そして今、村田さんはベッドの上から行方不明の仲間に思いを馳せている。

「歩けるようになったら、一刻も早く捜索に参加したいんです」

 海の男の闘いは、まだ終わっていないのだ。

「フライデー」2012年4月13日号より

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