2012.04.01(Sun) 岡田 真理

ジャイアンツの沢村投手も取り入れる「カーボ・ローディング」ーー試合前の「勝負メシ」とは

筆者プロフィール&コラム概要
〔PHOTO〕gettyimages

 数年前、イチロー選手が夫人の作るカレーを毎朝食べていたことが話題になった。食べるもの、食べる時間、食べる場所など、食を試合当日のルーティンのひとつにしている選手の話は、たまに耳にすることがある。どの選手も、消化吸収や栄養面など、体のコンディションに与える影響もある程度考慮したうえで行っているように見受けられる。

 以前マネージャー業に携わっていた頃、プロ格闘家を担当していたのだが、試合当日の選手控室にはミネラルウォーターやバナナに加え、選手とセコンド用に仕出し弁当が置いてあった。しかし、その弁当を食べる選手はほとんど見たことがない。リングに上がる前に、見るからに油分の多い弁当を食べようと思わないのは当然のことだ。

 試合当日、私はいつもゼリータイプの栄養ドリンク(エネルギー源であるデキストリンを主成分とするもの)を5つほど買って持って行った。これは腹持ちがよく、消化・吸収が早いので、試合中に空腹でも満腹でもないちょうどいい状態を作ることができる。すばやく飲めるのも便利だし、ゼリータイプだと喉が乾かないため、余分な水分を摂らなくていいというメリットもある。

 実は、食事には試合の前日から気をつけておいたほうがいい。というのも、筋肉中にあるグリコーゲンの貯蔵量を増やして、スタミナをアップさせておく必要があるからだ。そのために摂取しなければならないのが炭水化物。試合前日から試合直前の食事までは、炭水化物をしっかり摂っておくとスタミナ切れなどの心配がない。この栄養摂取法は「カーボ・ローディング」と呼ばれており、読売ジャイアンツの澤村拓一投手も取り入れているとテレビのインタビューで語っていた。

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(おかだ・まり) スポーツライター、NPO法人ベースボール・レジェンド・ファウンデーション代表。1978年生まれ。立教大学卒業後、カリフォルニア大学エクステンションにてマーケティングのディプロマを取得。帰国後はプロアスリートのマネージメントに従事し、後にライターに転身。現在はアスリートのインタビュー記事を執筆する傍ら、ベースボール・レジェンド・ファウンデーションを運営している。


アスリートと「食」

自らのカラダに細心の注意を払うトップアスリートたちは食生活にもプロフェッショナルである。アスリートにとってもそうでない人にとっても役に立つ、スポーツ選手たちの食に関するエピソードを、自らもプロ選手のマネジメントに携わった気鋭のライターが紹介する。