「5000万円カンパ」を求めて叩かれた 21世紀枠・石巻工業は悪くない!
1試合6000万円はザラ!センバツ(甲子園)
にかかる「カネ」

日本製紙石巻硬式野球部の室内練習場で練習する石巻工業の選手たち。バッテリーと内野手がここを使用し、外野手は自校で練習していた〔PHOTO〕樋口晶子(以下同)
長い練習の合間には栄養補給も必要。みんなでうどんをすする。甲子園とは関係ないがこれもタダではない

「『センバツ』の代表校に選んでもらって甲子園に行くことになったというのに、協賛金の話が広まったとたんにダーティなイメージがついて回ってしまった。これでは喜び半分、戸惑い半分です」

 3月21日から甲子園球場で開催される第84回選抜高校野球大会。出場校32校のうち、他校の模範になるチームや困難な条件を克服したチーム3校に与えられる「21世紀枠」で出場する、宮城県の県立高校・石巻工業高校の松本嘉次監督(44)は、本誌の取材に胸の内をこう吐露した。同校は、東日本大震災の被災を克服したとして選出されている。

 ことの始まりは、こうだ。1月27日、秋季宮城県大会で準優勝して東北大会に出場した石巻工業が、21世紀枠に選出されると、即日、約1万3000人の規模を誇る同校の同窓会が、甲子園出場実行委員会名義で郵便貯金口座を開設した。同窓会は「被災者に過度の負担を強いるわけにはいきません。しかし私たち、石巻圏域市民は石巻球児の潑剌としたプレーに復興への希望を重ねたい」と、全国から協賛金を募ることを考えた。

 だが、「野球部員や全校応援の遠征費用で5000万円を予定している」(1月28日付スポーツニッポン)など、目標金額が報じられると事態は一変。「どういう試算?かかりすぎだろ」「監督とベンチ入りのメンバーだけで行けよ」など、目標額があまりに高額だとネット上でバッシングが始まったのだ。「どこまで勝ち進むか分からないから」という学校側の主張に対しても、「21世紀枠のくせに」などの非難が噴出した。松本監督はこう語る。