堤堯 第4回 「身も氷る危機一髪のグラビア差し替え・・・リーダーの資質とは知力・胆力・強運なり」

撮影:立木義浩

第3回はこちらをご覧ください。

シマジ おれの編集者人生で、いちばん助けられた先輩は堯ちゃんかな。例えば『噂の真相』が集英社の若菜社長とおれの仲の良さを書きまくり、おれの女のことをあることないこと書いてくれたんだ。おれが1人しょんぼりしていたら、今夜、空いてるかと堯ちゃんから電話があって、会ったらこう言われた。

「シマちゃん、うちの女子社員が言っていたぞ。こういう個性的な人の下で働きたい。『噂の真相』はダメだダメだと書いてるけど、これを面白い面白いと書いたらこんな痛快な読み物はないわよ」ってな。この励ましにおれは泣きましたね。

 おれも『噂の真相』にはやられたが、あれは嫉妬だね。

シマジ なるほど。おれが子供のころ、羽振りがよかった母親の親父、いわゆるおれの東京にいた爺さんから、小学校の入学式に霜降りの上下の学生服が送られてきた。たしか下が半ズボンだった。それを着て入学式に行ったとき、母親がおれに言ったんだ。

「勝彦、おまえはこんな格好で行くと、きっとヤキモチを焼かれるでしょう。でも男の子なら、ヤキモチ焼くより焼かれる人になりなさい」

 多分この言葉こそ、おれがこの世ではじめて聞いた格言だったかもしれないですね。

立木 シマジの格言好きはその日からはじまったんだ。