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 米国・ハーバード大学のFrank Hu博士らがArchives of Internal Medicine 2012年3月12日オンライン版に発表した研究で、米国人は肉類の摂取量が多くなるほど寿命が短くなることが明らかになりました。

 博士らは赤身の肉類消費が、慢性疾患・生活習慣病のリスクの増大に影響を与えていることは、これまでの研究から明らかになっていましたが、死亡リスクとの関係に関しては、明確な研究データが得られていなかったことから、大規模な前向き調査データにより、詳しく分析することを企画しました。

 博士らが使用したのは1986年から2008年まで継続して収集された37,698人の健康関連の職業に従事する男性のデータ(調査開始時点で45~75歳)と、1980年から2008年まで継続して収集された83,644人の女性看護師のデータ(開始時点で30~55歳)、調査開始時点で調査対象者は男女とも心血管疾患とがんに罹患したことはなく、また健康状態データ以外に摂取している食品の内容と頻度を含んだ食事に関しての調査も、期間中4年に1度の頻度で継続調査され収集されていました。

 調査期間中に男女合計23,926人が死亡し、死因は5,910人が心疾患、9,464人ががんによるものでした。肉類の消費と死亡リスクとの関係をデータに基づき分析した結果、1日あたり85g消費量が増加すると、心疾患による死亡リスクが赤身肉で18%、加工肉で21%、ほど増加し、がんの死亡リスクが赤身肉で10%、加工肉で16%増加していました。別の視点から分析すると、1日あたり42.5g肉(ホットドッグ1本分相当)の消費量を減らしていれば、男性の9.3%、女性の7.6%の死が予防できた計算になりました。

 この結果から博士らは、今回の研究データから、赤身の肉類を魚や鳥、豆や全粒粉、低脂肪乳製品に置き換えるだけで、7%から19%も死亡リスクが低下すると予測できるので、米国人は赤身の肉類の消費をできるだけ上記のような健康な食品に変えていくことが望ましいといえるとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
Archives of Internal Medicine 2012年3月12日オンライン版


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