経済の死角

中電も「使わない」と明言〝欠陥風車(GE社製)〟が引き起こす病

頭痛、吐き気、呼吸困難。静岡(東伊豆町)、
愛知(田原市)の住民が「騒音被害」
「低周波音被害」を訴えていた

2012年03月17日(土) フライデー
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伊豆熱川ウインドファームの事業者CEFは、低周波音被害を訴える住民に、避難所としてアパートを開放してもいる

「ウォーン、ウォーン」

 うなるような不快な音が響いてくる。音源を求めて進むと、巨大な建造物に行き当たった。風力発電事業者「クリーンエナジーファクトリー」(本社・北海道根室市、以下CEF)が静岡県東伊豆町の熱川で運営している「伊豆熱川ウインドファーム」の風車群だ。

 ここで作られた電気は、東京電力に売電され、都民の電力需要の一部を担っているが、風車によって近隣住民が健康被害を訴えていることはあまり知られていない。冒頭の騒音ももちろんだが低周波音も関係している。

「'07年末に試運転が始まると、すぐ体調不良の症状が表れました。当時はみんな原因が分からなかったが、のちに風車から出る低周波音が原因だと判明しました。朝起きたら頭がしびれて足元がフラフラするんですよ。血圧が上がったり動悸が出たり、頭痛や呼吸困難を訴えた住民もいる。風車から離れると症状はピタリと治まるから、原因は明らかなんです。ところが行政は、いまだに被害を認定せず、被害者のことを『苦情者』と呼んでいる」(熱川風車被害者の会代表・川澄透さん、81)

 低周波音とは、周波数100ヘルツ以下の低音のことで、鉄道のトンネルやボイラーなどからも発生し、人体に様々な影響を及ぼす。

 低周波音問題の専門家で、工場などから出る低周波音の改善にも携わってきた成蹊大学理工学部非常勤講師の岡田健氏は、熱川住民の健康被害は「風車からの低周波音が原因なのは明らか」とした上で、風車が引き起こす病に対応がなされない理由をこう解説する。

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