[BCリーグ]
群馬・八木沢壮六コーチ「新生ペガサス、投手陣の現状」

 開幕までいよいよ約1カ月となりました。今季のBCリーグは、4月21日にスタートします。我々、群馬ダイヤンモンドペガサスの開幕戦はホーム敷島球場で信濃グランセローズと対戦します。五十嵐章人新監督の下、さらに大半の選手が新人という新体制の中、3シーズンぶりのリーグ優勝、さらには石川ミリオンスターズに続いての独立リーグチャンピオンと、昨季は裏切ってしまったファンの期待に応える結果を残したいと思います。

 昨季は前期こそ、7割という高い勝率で地区優勝を果たしたものの、後期は最下位に陥ってしまいました。そして、新潟アルビレックスBCとのプレーオフでもチームを立て直すことができずに連敗を喫し、球団創設以来、初めて地区優勝を逃したのです。では、前後期の差はどこにあったのか。最大の要因は投手力でした。安定感を見せていた前期とは一転、後期は踏ん張らなければいけないところでの失点が多かったのです。もちろん、投手陣だけのせいではありません。前期が非常に良かっただけに、選手には多少、気の緩みが生じたところもあったことでしょう。とにかく、全ての歯車がかみ合わなかったのです。

 シーズン終了後には、創設以来4年間、指揮官を務めてきた秦真司前監督(現・巨人コーチ)、そして15名もの選手がこぞって退団しました。私自身、長い間、野球界で指導者をしてきましたが、これほど多くの選手がチームを去っていくのは初めての経験でした。これも、活発に新陳代謝が行なわれる独立リーグならではということなのでしょう。そんな中、投手陣で残ったのは、堤雅貴(高崎商業高)と栗山賢(日本文理高-鷺宮製作所)の若手2人です。

 1年目からNPB入りを期待されてきた堤は、素質のあるピッチャーです。うまく調子を乗せられれば、自ずと勝ち星はついてきます。しかし、もう一段レベルアップを考えた時に課題となるのが、ボールの角度です。身長173センチと上背がない彼は、ボールそのものに角度がないため、フォークのような落ちるボールに落差をつけることができないのです。そこで重要なのがリリースの際のトップの位置を高くすること。これがボール1個分でも違うと、バッターの感覚は大きく変わります。そして、他の球種においては、常に低めにコントロールすること。そうしてバッターの目線を下げることで、落差を生み出すのです。

 自主トレーニングを見ていると、堤は今のところ、フォームに大きなズレもなく、修正しなければならないような所は見受けられませんので、順調に仕上がってきているようです。どの球種でもストライクを投げられるようになることが先決ですが、今のフォームを崩さない程度にリリースのトップの位置を高くすることを、今季の課題の一つとして取り組むことを本人に提案できればと思っています。