馬淵澄夫レポート

民主党の論客の新連載がスタート!「名目3%、実質2%」の成長をクリアしなければ消費増税は施行を延期する「ストップ条項」を明記すべきだ

2012年03月16日(金) 馬淵 澄夫
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〔PHOTO〕gettyimages

 3月13日、社会保障と税の一体改革関連法案の党内事前審査が始まった。昨年12月29日の深夜に決着した党税調議論と同様、消費増税反対派も多数押しかける中、会場は緊張感と熱気に包まれて午後5時開始となった。

 冒頭、前原政調会長の挨拶から始まり法案説明に入ろうとしたところで、議事の前提や進め方に対しての疑義などが提起された。そもそも論も含め法案説明までに相当の時間を費やしながら途中休憩も含め午後9時前まで議論が続いた。これから本格論争となる。

 さて今回の一体改革関連法案は、閣議決定された大綱で示された内容をみると社会保障関連が多岐にわたる。中でも、消費税法の改正そのものが議論の焦点となることは言うまでもない。とりわけ、昨年の党税調での議論で最終までもつれた税率の引き上げの施行期日、平成26年4月1日から8%、平成27年10月1日から10%の規定は政府としては譲れないだろう。そこで、どのような党内議論での修正協議が行われるかが争点となる。

 私自身、昨年末より、消費増税の議論が国会審議過程で煮詰まってくれば最終的には景気の回復、経済状況の好転が焦点となると考えていた。そのために、経済状況を左右する外的環境を一つ一つ検証するアプローチが不可欠だと考え、消費増税とは一見離れたテーマに見える「円高・欧州危機等対応研究会」を議員有志によって立ち上げた。

 年初のFRBによる2%インフレ目標の設定など外的環境はまさに変化している。さまざまな議論を重ね、2月23日には当研究会は、政府・日銀に対して年度末までのさらなる量的緩和や、より強力なインフレ目標へのコミットメントを意味する目標値「2%超」への引き上げなどの提言を行ってきた。

 週初めの日銀金融政策決定会合では、さらなる量的緩和はなされなかった。だからこそ景気回復に冷や水を浴びせかねない増税に対してはより一層の注意を払わなければならない。そこで13日、党内議論の前に当研究会として、いわゆるトリガー条項(弾力条項)を検討した。

 先に閣議決定した大綱では、「法律成立後、引上げにあたっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応できるような仕組みを設けることとする。具体的には、消費税率引上げ実施前に『経済状況の好転』について、名目・実質成長率、物価動向など、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、引上げの停止を含め所要の措置を講ずるものとする規定を法案に盛り込む。」となっている。

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