堤堯 第2回「"昭和の妖怪"に立ち向かうため43歳でゴルフ初体験---打ちっ放しで10万発の猛練習」

撮影:立木義浩

第1回はこちらをご覧ください。

立木 堤さんの吸っているパイプ、小さくて可愛いいねえ。まるで年寄りのおしゃぶりみたい。

 これと同じパイプをむかし、ある女性にもらったんだ。それをシマちゃんにもらったジェット・ガスライターで火を点けていたら、パイプの縁がボロボロに欠けてしまった。見かねたシマちゃんがロンドンに行ったとき、ダンヒルの本店で買ってきてくれたものだよ。

シマジ 気の毒に思ったんでね。じつは、あれは堯ちゃんから勝ったゴルフのベット(賭金)で買ってきたようなものです。

 アハハハ、そんなにオレは負けたのかなあ。むかし、セント・アンドリュースをハーフ38でまわったことがあるオレが、最近では50を切れない体たらくだからな。

立木 堤さんもシマちゃんもパイプをずっと口から離さないのね。

 これは赤ん坊のとき、母乳が吸えなかったことに原因があるんだ。普通、赤ん坊は母親の乳首に吸いつき口唇性欲を満足させているんだね。ところがオレの場合、母親が当時脚気を患い、母乳が役に立たない。粉ミルクで育てられた。結果、この歳になってもオシャブリが離せなくなってしまったんだ。

 チャーチルは1週間に100本も葉巻を吸ったというが、同じ症状かな。彼の母親はアメリカ人だけど、チェロキー・インデアンの血を引いていた。タバコ好きのDNAが入っていたんだろうな。タバコはインデアンの発明だからね。

立木 さっきから聞いていると、堤さんの話術はかなり強引にハナシを運んで行くけど、何か納得されちゃうんだよな。「それで、さあ」などと言われると、なるほどとこっちが納得させられちゃうんだ。