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憤怒レポート第10弾
独立行政法人「高年収ランキング30」

フライデー

「独法の給与体系は国家公務員のキャリア組に準拠しています。手当ももらっているし、職員住宅もある。マンションを借り上げ住宅にしてくれる独法もある。一般的に、独法は公務員試験を受けずに入れ、給料は官僚並み、仕事は楽です。学生に就職先として人気ですが、形だけ公募して、官僚の子弟や御用学者の教え子だけで募集枠が埋まっていることが多い。独法には本当に優秀な研究者や、公共にふさわしい人材と、楽をしている事務職員、そして天下りが混在しています。優秀な人を盾に、天下りがぬくぬくと自分たちの生活を守っている構図です」

「不祥事」も多発

 実際に独法で働いていた元職員の告発を聞こう。「理化学研究所」に3年前まで勤務していた男性だ。

「給料はめちゃくちゃ高いです。10~20人で一つのチームを作るんですが、そのリーダーになると、給料は月90万円になります。それに諸手当が上乗せされるので、年収は1000万円を軽く超えます。早い人で30歳前後でリーダーになりますが、彼らがみんな優秀な研究者かというと、決してそんなことはありません。2年間まったく論文を出していないなど、不真面目なほうが多数派だと思います。所員は全員1年ごとに契約を更新しますが、定年がないので70歳以上の職員もざらです。架空の研究グループを作ったこともある。予算を消化するためです。理化学研の方針は『とにかく予算を使え』です。私はここに染まると人間としてダメになってしまうと思い、6年目の契約更新はしませんでした。真面目な人ほど辞めていくような気がします」

 理化学研究所では'09年に、53歳の主任研究員が架空発注の手口で予算を飲食代や旅行費用に充て、背任で逮捕された。元職員の告発を聞くと、「さもありなん」と思えてくる。

'07年にエキスポランドのジェットコースターで死亡事故が発生。日本万国博覧会記念機構の責任が問われた

 独法をめぐる不祥事は、後を絶たない。「教員研修センター」や「国立病院機構」でも収賄事件が起きているし、'07年にジェットコースターで死亡事故を起こした「エキスポランド」(大阪府吹田市)に業務委託していた「日本万国博覧会記念機構」は、安全管理を怠っていたことが判明した。ジャーナリストの北沢栄氏は原子力関係の独法を強く批判する。

「ランキングに『原子力安全基盤機構』と『日本原子力研究開発機構』が入っていますが、原子力業界全体で、中央省庁から17団体に役員として36人が天下っています。原子力関係の独法には、国のエネルギー対策特別会計から運営費が入りますが、その財源は我々が毎月払っている電気料金です。電気料金には、使用料に応じた税金である『電源開発促進税』が折り込まれているのです。文部科学省と経済産業省の原子力関係予算の来年度の概算要求は計4600億円。実は前年度より400億円も増額されている。日本原子力研究開発機構が持つ高速増殖炉『もんじゅ』は重大事故をはじめいろいろな不具合が生じて、運転のメドがたっていない。福島第一原発の事故も起こしているのに、こんな予算を要求するなんて非常識です」