卒業生に起業家は少なく、投資銀行の予備校に成り下がったハーバード・ビジネススクールで本当のリーダーシップは鍛えられるか?
過去に学ぶことで未来は切り開かれるのか

学長の意外な悩み

 今回から数回にわたり、リーダーシップ教育について考えてみたい。世界に冠たる“リーダーシップ教育”と言えば、「ハーバードビジネススクール」を想起される方も多いのではないか?ビジネスの士官学校と言われるハーバード・ビジネススクール。今回はここで行われているケーススタディについて考えてみたい。

 ハーバードビジネススクールは、ロバート・マクナマラ元米国務長官、ジョージ・W・ブッシュ前大統領、ハンク・ポールソン元米財務長官、マイケル・ブルームバーグNY市長ら多くの政治家を輩出している。今回の米大統領選で共和党候補最右翼、ミットロムニー元マサチューセッツ州知事も卒業生である。

 一方、起業家の輩出は意外に少ない。本校にてノリエ学長と懇談した時、「われわれの役割はビジネスに限らず、リーダーを輩出することだ。世界を変えるために自分の頭で考え、決断し、行動する人間のことだ。」と言われた。その後の言葉が印象的だった。

「政治家もいいが、ビジネススクールなので、もっと起業家になってほしい。だが、そうなるのは全体の10%もいない。偉大な政治家に比べて偉大な起業家は輩出してない。多くの卒業生は皆投資銀行やコンサルティングに行ってしまう。起業家を増やしたいのだが・・・」

 実は、卒業生の多くは手堅い。今やハーバードビジネススクールは、経営コンサルタントや投資銀行家の予備校に成り下がっているのだ。

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