政治


焦った増税派の「極秘トップ会談」ではっきりした野田、谷垣、そして小沢「三すくみの構図」

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 野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁の極秘会談が表面化した。当事者2人はそろって否定しているが、両党の関係者が認めており、もはや隠しようがない。テーマは言うまでもなく消費税引き上げと衆院解散・総選挙の密約だ。いわゆる話し合い解散である。

 谷垣は2月29日の党首討論で「党内をどうまとめるのか。小沢(一郎元代表)さんは倒閣も示唆している。(解散・総選挙の後は)協力する道はいくらでも切り開ける」と野田に迫った。

 谷垣の意図はこれに尽きる。つまり「まず小沢を切れ。そうすれば消費税引き上げを認めて法案を通してやるから、解散・総選挙をせよ。その後は増税に賛成する勢力で大連立しよう」という話である。

 前回コラムで指摘したように、もともと増税派の谷垣は政策に忠実であろうとすれば、増税大連立を模索する以外にない。その条件として今回、はっきり「小沢切り」を挙げたところが目を引く。それはなぜか。

 衆院で民主党・無所属クラブの勢力は291。過半数の241を50議席上回っている。だが、小沢グループが消費税引き上げ法案で造反し、他も合わせて50人以上が反対に回ると、法案は否決されてしまう。

 谷垣が増税容認に転じて話し合い解散から大連立を目指すには、小沢の造反が大きな条件になる。なぜなら小沢が造反し、野田が苦境に追い込まれれば追い込まれるほど、方針転換する自分たちの値打ちが上がるからだ。

 小沢グループが離反した穴を埋めようとすれば、衆院で無所属と合わせて120議席をもつ自民党会派が一番頼りになる。議席が120もあれば「50程度の小沢の造反は恐るるに足りない」という計算が双方に成り立つのだ。