経済の死角

大特集 切迫する「大地震」に備えよ「震度6」とどう違うのか東京直下を「震度7」に変更した理由

2012年03月05日(月) 週刊現代
週刊現代
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阪神・淡路大震災の悪夢が東京で再現される〔PHOTO〕gettyimages

 事態は想像より遥かに深刻なのか。「震度7」。それは〝考えうる最大級の揺れ〟を指し示す。阪神・淡路大震災で一瞬のうちにビルや橋脚を倒壊させた激震・・・・・・。今度は首都が灰燼に帰すのかもしれない。

もはや祈るしかない

「東京で震度7相当の地震が発生する可能性がある」

 平野博文文科相がこのほど公表した、政府の首都直下型地震・調査プロジェクトチームの調査結果が大きな波紋を呼んでいる。

 これまで政府が想定してきた「東京湾北部地震」(首都直下型地震のひとつ)では、最大震度は6強とされていたが、これが「7」になるというのだ。

「震度7の揺れとは、気象庁が定める10段階の震度等級の上限です。これは『もっとも強い揺れ』を表すだけでなく、『それ以上は上限がない、天井知らずの強い揺れ』になる可能性があることを意味します」(元北海道大学地震火山研究観測センター長で武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏)

 震度6強から震度7へ。想定震度が、ここへきて変わった理由は何なのか。今回、平野文科相が公表したのは、東京大学地震研究所を中心としたチームによる研究成果だ。首都圏に設置した約300ヵ所の地震計のデータを詳しく分析した結果、首都直下型地震の震源と想定される場所が、従来より「浅い」ところにある可能性が出てきたという。

 一般的に、地震は震源が浅くなるほど揺れが強くなる。以前は地下30~40km以深でM7級の地震が起きると予想されていたが、実際には、これより浅い場所が震源になる可能性が出てきたというのだ。プロジェクトチームは、今回の研究成果を3月上旬にも正式発表する見込みだ。

「震源が浅くなるということは、揺れが強くなるだけでなく、揺れる地域がより拡大することを意味します。『東京湾北部地震』では、地震の直撃を受ける場所が、都内の山手線内より東の地域~千葉県北部とされてきました。しかし、震源が浅くなることで、東京西部を含む広範な地域が危険に晒される可能性が出てきたということです」(まちづくり計画研究所所長で防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)

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