永田町ディープスロート

山田正彦前農水大臣「強引に進めれば野田政権は行き詰まる。私がTPP参加と消費税増税に断固反対する理由」

2012年03月10日(土)
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山田正彦1942年生まれ。弁護士。地元・五島列島で牛400頭、豚8000頭を飼育する畜産業を営む。その後、衆議院選挙に挑み4度目の正直で当選。現在5回生。民主党では経験を生かして農水畑を歩む。BSEに関する法案作りに関与。農水副大臣、農水大臣時代は宮崎を中心に発生した口蹄疫問題では宮崎現地に乗り込んで陣頭指揮に当たった。今年正月明けの1月8日から12日までアメリカTPP調査団長としてワシントンを中心に議会、業界団体と面談。アメリカにおけるTPPへの取り組み状況を調査した。現在、野田総理が恐れる「TPPを慎重に考える会」会長。

TPPについてアメリカ国内の感想

山田: アメリカ政府はTPPを是非推進しようという立場。アメリカ国民は政府の思惑と逆でNAFTA、FTAやTPPといった自由貿易には反対意見が多い。2010年9月のNBCニュースとウオールストリート・ジャーナルの世論調査によれば69%のアメリカ人はFTAなどの自由貿易に反対だという。アメリカはこれまでにFTAを推進してきた経緯がある。特にカナダ、メキシコ間で行われたNAFTAでは労働組合の試算によると100万人の雇用が失われた。別のデーターによればFTA全体による雇用喪失は500万人に及ぶそうだ。

 その理由としてアメリカの大企業は「アメリカ国内の工場を閉鎖し、労働力の安いメキシコなどに工場を移すからだ。それがいやなら給料を半分にしてくれ」というのでアメリカの労働者は渋々それを飲んだ。

 ところが儲け優先の経営者は彼らを裏切りメキシコへ工場を移すのを止めなかった。

 一方、大企業受け入れのメキシコはどうなったか。NAFTAをやれば儲かるというので協定に参加した。トウモロコシを一つ取ってみるとアメリカとの自由貿易でトウモロコシの国内価格は上がるしサトウキビの価格も上がっていく。

 そのからくりはこうだ。アメリカは遺伝子組み換えのトウモロコシ。これには膨大な補助金をもらって作っている訳だから、補助金付きのアメリカ産トウモロコシに価格競争で勝てるわけがない。それによってメキシコのトウモロコシは壊滅状態になって行った。サトウキビも同じ。

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