捨てたもんじゃない日本の若者!21か国から集う40名の精鋭「リークワンユースクール」をうならせた京論壇たち

2012年02月27日(月) 田村 耕太郎
リークワンユースクールの学生と東大生たちの交流風景

 この連載でも何度か取り上げたアジアナンバーワンの公共政策大学院、リークワンユースクールの精鋭たちがこのたび日本を訪問、最終日に日本の若者たちと交流した。ブータン、ミャンマー、カンボジア、カナダ、中国、メキシコ、インド、フランス、インドネシア、アメリカ、シンガポールなど21ヵ国から成る40名の一行は「日本も日本の若者も素晴らしい」と絶賛。日本の若者も世界の次世代リーダーたちと交流し、刺激を受けつつも、見事な対話をし、大きな自信をつかんだようだ。

リークワンユースクールの日本訪問は、その内容そしてその実施とも素晴らしかった。テーマは「日本の伝統文化」と「危機管理と復興」。前半のテーマの舞台として、東京、千葉、茨城を訪れ、各地の地域振興を視察。その後福島、宮城の被災地を訪れ、現地の自治体関係者や被災者と交流した。この日本訪問を指揮したのは経産省の浅野大介氏と東大公共政策大学院の前田陽氏。他にも多くの日本人がサポートしていたが、彼らのアイデア、ネットワーク、実行力を高く評価したい。

この種の日本訪問は欧米の大学院でもよく行われ、私もいくつか顔を出したことがあるが、それらとの最も大きな違いは、参加者の意識の高さだ。とにかくまじめで学習意識が高い。それもそのはず、参加者の多くが新興国の次世代リーダーたちなのだ。カンボジアの与党青年局長は、すべてのイベントで最前線に座り、休むことなくメモを取り続けていた。「日本の地域作りや農業にはカンボジア発展のためのヒントが隠されている。伝統を守りながら新しいものを取り入れ、イノベーションを起こしていく日本は本当に素晴らしい。カンボジアの国作りに活かしたい」と目を輝かせる。

日本はブータンより幸せ?!

 ブータンの政府高官もそうだ。羽田空港に着いた時に、偶然にもなんと実娘が日本被災者のために送った文章が大きく壁に飾ってあるのを発見したのである。
シンガポールで学ぶ彼は今回が初めての日本訪問。その初日に、ブータンにいるかわいい娘の「日本の皆さん頑張ってください」との応援文を書いたの大きな掲示板を見つけ、「運命を感じたよ」と感激の面持ちだった。
「幸せ指数を世界で作りそれを実際に運用する僕には日本の素晴らしさ、日本人の幸せ度合いがよくわかる。幸せは物質的に満たされることではない。日本の地域や被災地を訪れ、われわれの考える幸せと同じ気持ちをしっかり持っている人たちにたくさんあえた。東京で出会った若者もそう。日本のほうがわれわれより幸せ指数は高いと思った」と手放しで称賛していた。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。